以前は、専業主婦も利用できるカードローンが多く、収入ゼロでも簡単にキャッシングが可能でした。
ですが最近では、専業主婦のキャッシングは、かなり厳しくなっているのが現状です。
今回は、専業主婦の借入条件など、主婦のカードローン最新事情を解説します。
目次
専業主婦がお金を借りる方法は?
カードローンは、気軽にお金を借りられる便利なサービスです。
しかし全てのカードローンが、専業主婦の借り入れに対応している訳ではありません。
消費者金融は専業主婦の利用不可
消費者金融カードローンの場合、「本人に安定した収入があること」が申し込みの条件です。
また消費者金融は、総量規制の影響を受けます。
総量規制とは、貸金業法に定められた、個人の借入額を年収の1/3までに制限する規制です。
つまり収入ゼロの専業主婦(主夫)は、消費者金融のカードローンを利用する事ができません。
一方パートで安定した収入がある人なら、審査に通る可能性は十分あります。
<関連記事>:パート・バイトのカードローンで注意すべき点
銀行カードローンは専業主婦OK?
銀行カードローンは総量規制の対象外であり、年収による借り入れの制限はありません。
しかし最近では、総量規制を意識して、自主的に貸付を控える銀行が増えています。
詳しくはこの後説明しますが、2017年を境に、多くの銀行カードローンが、専業主婦の申込受付を取りやめました。
専業主婦が借りられるのは、一部の銀行カードローンのみです。
<関連記事>:銀行カードローンとは?メリットとデメリット・リスクを解説
専業主婦のカードローン審査は厳しい
現在、専業主婦のカードローン審査は、かなり厳しい状況が続いています。
下のグラフでは、銀行カードローン利用者に占める専業主婦の割合を表しました。
<出典>:銀行カードローンに関する消費者意識調査に関する報告‐全国銀行協会より作成
グラフを見ると、専業主婦の割合は、全体の約4%にとどまることが分かります。
そもそも2016年頃までは、多くの銀行カードローンで専業主婦の申し込みを受け付けており、気軽に借り入れが出来ていました。
しかし2017年、銀行カードローン審査の厳格化が一気に進み、専業主婦の借り入れは難しくなりました。
元々のキッカケは、2010年の総量規制の導入により、消費者金融の人気が低下した事です。
消費者金融が落ち込むのを横目に、銀行カードローンは残高を急速に伸ばしました。
<出典>:銀行カードローン:残高急増、過剰融資を懸念 – 毎日新聞
しかし銀行各社がカードローン事業に力を入れ過ぎ、銀行カードローンの過剰融資が、徐々に問題視され始めます。
金融庁は調査に乗り出し、全国銀行協会も自主規制策を打ち出しました。
具体的には、「年収による借入制限の強化」「収入証明書の確認」「専業主婦への貸付の厳格化」などです。
主婦のカードローン利用、条件は?
次に、主婦のカードローン利用について、条件を見ていきましょう。
安定収入がある主婦の場合
パートなどで収入がある主婦の場合、以下の条件をクリアしていれば、カードローンを申し込むことが出来ます。
- 本人に安定した収入があること <必須>
- 同じ会社に1年以上勤務していること <望ましい>
カードローンの申込条件にある「安定した収入」とは、週3日以上のパートや派遣の仕事が基準です。
単発バイトや週1~2日の非常勤では、審査に通るのは難しいでしょう。
また審査に通りやすくするには、同じ会社で1年以上働いてから申し込むのが望ましいです。
半年くらいしか働いていなくても通るケースはありますが、借入限度額は低くなる傾向があります。
専業主婦の場合
本人の収入がゼロの場合、利用条件は以下のようになります。
- 配偶者に安定した収入があること <必須>
- 借入限度額は30万円まで
専業主婦のカードローン利用では、配偶者に安定した収入があることが求められます。
本人に収入がないので、返済は配偶者の収入に頼るものと考えられるからです。
また専業主婦の場合、借入限度額は基本的に30万円までになります。
配偶者の収入が少ないなど、審査の状況によっては、10万円の枠しか付かないケースもあります。
借入希望額は、必要最低限に抑えておくことをおすすめします。
なお専業主婦のキャッシングは、金利が高くなる点にも注意してください。
限度額が低いため、上限金利が適用されるケースがほとんどです。
<関連記事>:おすすめの女性向けカードローン!お金を借りるなら?
専業主婦のカードローン、知っておくべきポイントは?
ここでは、専業主婦がカードローンを申し込む前に、知っておくべき注意点を見ていきます。
1.対応しているのは一部の銀行カードローンのみ
繰り返しになりますが、専業主婦の申し込みを受け付けているのは、一部の銀行カードローンのみです。
消費者金融では、専業主婦の人は申し込みできません。
なお対応している銀行カードローンでも、専業主婦の審査は厳しめです。
<外部の関連サイト>:【元銀行員が解説】銀行カードローンのおすすめランキング
2.夫に内緒の借り入れも可能
銀行カードローンなら、申し込みに当たって配偶者の同意や収入証明書の提出は要りません。
夫に内緒で借りたい人も、安心して申し込めます。
とは言え、注意したいのが、カードローン担当者からの確認の電話です。
仕事をしている人の場合、審査の一環として、勤務先に「在籍確認」の電話が来ます。
申告された勤務先に本当に在籍しているか、確認するためです。
しかし専業主婦の場合、勤務先がないので、自宅に確認の電話が来る事になります。
自宅への電話を避けたい人は、連絡先をスマホの電話番号にしておきましょう。
3.過去に延滞があると審査に通らない
過去に延滞した人は、完済後5年間、銀行カードローンの審査には通りません。
銀行カードローンの審査では、申込の内容の他、信用情報もチェックされます。
信用情報は、信用情報機関を介して金融機関の間で共有されています。
そのため他社での延滞であっても、審査の段階で必ずバレてしまいます。
また過去に債務整理をした記録がある人も、カードローン審査に通りません。
4.住宅ローンの審査前は利用を控える
もし住宅を購入する予定があり、住宅ローンの利用を考えているなら、キャッシングは控えた方が良いでしょう。
住宅ローンの審査では、借り入れの状況も重要なポイントになります。
たとえ夫名義でも購入であっても、妻にカードローンなどの借入残高があると、審査では不利です。
<関連記事>:カードローンの借入があると住宅ローン審査に不利?
以上、専業主婦のカードローン利用について、解説しました。
専業主婦の場合、返済は生活費からやりくりするケースが多いと思います。
無理なく返せるよう、借入額は必要最低限に抑え、借り過ぎに注意しましょう。
- 専業主婦の申し込みが可能なのは、一部の銀行カードローンのみ
- 申し込みの条件は、配偶者に安定した収入があること
- 専業主婦の場合、借入限度額は30万円までで、金利はほぼ上限金利が適用される
- 申し込みに当たって、配偶者の同意や収入証明書は不要
- 住宅ローンの審査前は、カードローンは控えた方が良い
