高校生になると、遊びや部活などでお金を使う機会が増えますよね。親からもらう小遣いやアルバイトの給料では、お金が足りない人もいるはずです。
こんな時にサラリーマンならカードローンで借入できますが、高校生ってお金を借りられるのでしょうか?今回は高校生がお金を借りる方法について、紹介していきます。
目次
高校生が金融機関からお金を借りることはできる?
カードローン申し込みは20歳以上が条件
結論から申し上げると、未成年が(消費者金融や銀行の)カードローンで、お金を借りることができません。詳しくは「消費者金融(サラ金)とは?分かりやすく解説!」で説明してますが、カードローンの申し込み条件は20歳以上でして、未成年はキャッシングできないのです。
つまり未成年の高校生は、カードローンでキャッシングできません。ただし高校生だから、絶対にキャッシング不可という訳ではありません。
20歳以上の高校生でバイト収入がある人なら、消費者金融は申し込み可能です。ちなみに銀行カードローンは、20歳以上でも高校生なら申し込み不可です。
でも未成年は、なぜキャッシングできないのでしょうか?この点については、「なぜ、金融会社は未成年へ融資を嫌がるの?」で解説しています。
年齢制限が厳しいということで、「年齢をごまかして借りよう」と考える人もいるかもしれません。ですがキャッシングの申し込みでは、本人確認書類の提出は絶対なので、年齢でウソをつくことはできません。
<関連記事>:未成年(18歳・19歳)がお金を借りる方法は?
年齢に関係なく高校生のクレジットカード利用は不可
未成年のカードローンが不可なのは分かりましたが、クレジットカードはどうでしょうか?実は、どのカードローン会社も利用条件として、高校生を除くという条件を設定しています。
つまり年齢に関係なく高校生は、クレジットカードを作ることができません。ちなみに借入ではないですが、高校生だけどネット(スマホ)で買い物がしたいから、クレジットカードが欲しいという人もいるでしょう。
そんな方はデビットカードを作れば、銀行口座から即座に引き落としが行われ、スマホでの買い物もできます。
<外部の関連サイト>:デビットカードとは | 三井住友カード
未成年でも社会人・大学生(専門学校生)なら借入れは可能
高校生は対象外なのですが、未成年でも会社員や大学生(専門学校生含む)なら、借入は可能です。借入に対応する金融商品は、学生ローンと「ろうきんカードローン」の2つです。
学生ローンについては、一部の会社だけですが、18歳以上にも対応しています。また未成年でも安定収入があれば、「ろうきん」のカードローンで借入れは可能です。
正社員だけでなく、パートでも申し込み可能です。ただし、ろうきんカードローンは申し込み条件が厳しく、申し込みから融資まで2週間は掛かります。
通常のカードローンに較べて、使い勝手が悪いのが難点です。
<関連記事>:大学生がお金を借りる方法を紹介します
なぜ、金融会社は未成年へ融資を嫌がるの?
未成年がカードローンやクレジットカードの申し込みをできないのには、ちゃんとした理由があります。民法第5条に、法定代理人(大体は親)の同意を得ずに、未成年者が行った法律行為は取り消すことができると、されています。
民法第5条
未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない。
前項の規定に反する法律行為は、取り消すことができる。
つまり、親の同意を得ずに未成年が契約を行った場合には、後からその契約を無効にすることができるということです。ですので、金融会社が未成年へキャッシングをする時は、必ず親の同意書を取ります。
ただ親の同意書さえ、偽装される場合があります。こうした事情もあり、金融会社は基本的に未成年への貸出に後ろ向きなのです。
<関連記事>:元銀行員が教える!お金を借りたい人が知るべき事
高校生がお金を借りるには、どうしたらいい?
上で説明した通り、高校生が金融業者からお金を借りるのは不可能です。しかし高校生だって、どうしてもお金が必要な場面はあるはずです。
そんな時は、どうすればいいのでしょうか?
親にお金を借りる
高校生がお金に困ってしまった場合は、まず親に相談するのが一番です。なぜお金が必要なのかの理由をきちんと説明して、お金を借りることができないか、親に相談してみましょう。
お金を借りたい理由に正当性があれば、多少のお金は用意してくれる親がほとんどです。また何か特別な事情がある場合には、親に相談することで、お金以外の面でも助けてもらえるかもしれません。
遊びでお金が必要という場合でも、その必要性や今後の具体的な返済プランを示すことができれば、お金を借りられる可能性は大いにあります。借りることができなかった場合でも親が相手であれば、(友人に断れたときのような)気まずい思いをすることもありません。
まずは親に相談するようにしましょう。
<関連記事>:家族や友人からお金を借りる時に、角の立たない理由や言い訳
友人や知人に借りる
親にお金を借りる以外に、友人や知人に借りるという方法もあります。本当に困っている状況であれば、お金を貸してくれる友人も多いでしょう。
しかし、大人の世界でも友人や知人からお金を借りることは後ろめたい行為とされていますお金を借りたことが原因で、友人関係に溝ができてしまうこともあります。
友人や知人にお金を借りる相談をするときには、細心の注意が必要です。こちらの誠意を友人に見せる意味でも、(たとえ形式的でも)借用書を作るとよいでしょう。
また借りる相手によっては、トラブルに発展してしまうケースもあります。お金を借りたことを盾にして、犯罪行為に手を貸すことを強要されるケースもあります。
お金を借りる相手には、信頼のできる相手を選びましょう。
<関連記事>:【弁護士が監修】借用書の書き方を解説!
学費が必要な時は奨学金が使える
お金を借りたい理由が学費なら、奨学金制度を使うことで、支給してもらうことができます。「高校生等奨学給付金」と呼ばれる制度は、高校生のいる低所得世帯が対象ですが、なんと返済が必要ありません。
授業料以外の教育費が対象で、教科書費、教材費、学用品費、通学用品費、教科外活動費、生徒会費、PTA会費、入学学用品費、修学旅行費などです。詳しくは、お住まいの都道府県の役所に問い合わせてください。
<外部の関連サイト>:高校生等奨学給付金:文部科学省
このほか、日本学生支援機構(JASSO)の奨学金もあります。こちらは、返済の必要がない「給付型」と、返済の必要がある「貸与型」の2種類があります。
申し込み方法は、通学している学校経由で申し込みを行います。
<外部の関連サイト>:JASSOの奨学金とは
ただし貸与型の奨学金については、ご注意ください。「奨学金は返済の必要がないもの」と勘違いして利用する人が時々いますが、貸与型の奨学金は返済義務があります。
つまり「奨学金」という名前は付いてますが、事実上の借金と同じです(利息は低いですけど)。貸与型の奨学金を利用する人は、この点をよく把握した上で申し込みをしましょう。
<関連記事>:奨学金の借金が返済できない場合、どうすれば良い?
お金を借りる以外でお金を用意できないか考える
お金を借りる前に、他の方法でお金を用意することができないか、一度考えてみることも大切です。上で見た通り、高校生がお金を借りるハードルは割と高いです。
お金を借りようとするよりも、他の方法の方が早くお金を手にできる場合もあります。
アルバイト
高校生はアルバイトをすることで、お金を手にできます。単純な方法ですが、借りるよりも確実にお金を用意できるため、高校生には最も適しているでしょう。
急ぎでお金が必要という場合でも、即日雇いのバイトを選ぶと良いでしょう。日払いで給料を受け取ることができるため、素早くお金を用意できます。
居酒屋などのバイトでは週払いに対応している場所も多いので、アルバイトを探す時には候補に入れてもいいかもしれません。注意点として、学校でアルバイトを禁止しているケースです。
ただ事情を話せば、アルバイトの許可が下りることもあるため、学校の先生に一度相談してみるとよいでしょう。
<関連記事>:即金で5万円・10万円を作るために絶対知っておきたいこと
不用品を売る
すぐにお金を手にする方法として、不用品を売るという手もあります。家にある、使っていないゲームや本などの不用品を売ることで、まとまったお金を手にすることも可能です。
10万円は難しくて、2万から3万円程度にはなる場合もあります。最近ではメルカリのようなフリーマーケットアプリもあるため、昔よりも比較的簡単に不用品の売却をすることができます。
家の中にある不用品を眺めていると、思ったよりも高く買い取ってもらえる場合もあります。まずは不用品をリストアップして、どれくらいの値段で売れそうか、確認してみましょう。
<関連記事>:【元銀行員が教える!】お金がない時の乗り切り方は?
市の福祉課に相談する
学費ではないけど、生活が苦しい(=生活費が足りない)場合、「生活困窮者自立支援制度」を活用することをおススメします。国や都道府県は生活が苦しい人を支援する制度を用意してますが、一般の人が(まして高校生が)そうした制度を知るのは難しいですよね。
そうした生活に苦しい人たちが相談できる窓口制度が、「生活困窮者自立支援制度」です。お住まいの市の福祉課で相談すると、そのご家庭にあった支援策を市の職員が一緒に考えてくれます。
教育関係の支援制度としては、「生活福祉資金貸付制度」の中に「教育支援資金」という融資制度があります。一度、相談してみるとよいでしょう。
<外部の関連サイト>:生活福祉資金貸付条件等一覧 | 厚生労働省
以上、高校生がお金を借りる方法について、見てきました。高校生が金融機関(貸金業者)からお金を借りるのは不可能なため、親や友人から借りるしか方法はありません。
手っ取り早くお金を用意したいなら、即日払いのバイトをするか、フリマアプリで日用品を売るのが一番でしょう。学費などが足りない場合、高校生等奨学給付金などの返済不要の奨学金も活用できるので、一度検討してみて下さい。
この記事のまとめ |
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