返済が遅れると、以後の借り入れができなくなったり、怖い人が家に来て取り立てられるのではないかと、心配になりますよね。
ここでは、消費者金融の返済が遅れてしまった時の流れや、返済が困難になった場合の対処法について紹介します。
目次
消費者金融、期限内に返せない時どうなる?
消費者金融でお金を借りたものの、期日までに返済できない場合は、どうなるのでしょうか?
その後の流れをステップごとに見ていきましょう。
STEP1:電話で督促連絡が来る
まずは返済日の翌日に、私たちが登録した「希望連絡先」宛てに督促の電話が掛かってきます。
と言っても、借り主(=債務者)に対し乱暴な言葉を使ったり、大きな声で脅すことはありません。
「返済日は昨日でしたが、どうされましたか?」「うっかりお忘れではないでしょうか?」のような丁寧な口調で対応されます。
ただし、この電話で「いつまでに入金できるか」を必ず確認されます。
1~2週間以内に返済することを約束すれば、この電話連絡だけで話は済みます。
なお「希望連絡先」の電話が繋がらない場合には、自宅や勤務先にも連絡が入るようになります。
<関連記事>:消費者金融が会社(職場)に電話をするのはナゼ?
STEP2:督促状が届く
催促の電話に出なかったり、電話で約束した日までに入金がなかった場合には、自宅に督促状が届きます。
督促状には、返済額と遅延損害金を指定の期日までに返済するように、と記載されています。
STEP3:業者が自宅に交渉に来る場合アリ
全ての業者ではありませんが、督促状に応じない場合には、自宅を訪ねてくるケースもあります。
悪徳業者でない限り、怒鳴ったり、今すぐ返せと迫ってくることはありません。
借主に状況を確認し、返済が厳しければ毎月の返済額を減額するといった、交渉を行うことが来訪の目的になります。
STEP4:事故情報として登録される
2~3ヶ月以上の滞納がある場合は、個人信用情報機関に「長期延滞」として事故登録されることになります。
事故情報が登録されると、5年程度は住宅ローンの借り入れや、クレジットカードの発行ができなくなる等、今後の生活にデメリットが大きいです。
STEP5:法的な措置が執られる
最終的には、消費者金融は簡易裁判所に「支払督促」を申し立てます。
この申し立てが裁判所から借主に送付されます。
そして、借主が異議を申し立てない場合、最終的に強制執行となり、給与の差押えを受けることになります。
お金の貸借の問題は、あくまで民事上のトラブルのため、借金を返せないという理由で逮捕されたり、刑事罰を受けることはありません。
しかし、時効を待って借金を踏み倒すことは不可能なため、返済を無視し続けることのないよう注意してください。
<関連記事>:消費者金融の差し押さえはどんな感じ?
どうしても消費者金融の返済が遅れそう、そんな時は?
事前に消費者金融に相談
事前に「返済が厳しい」ことを相談すれば、督促の連絡が来ることはなく、また消費者金融からの信用を失わずに済みます。
逆にこうした相談もせずに、返済遅れを繰り返すと、消費者金融からの印象は悪くなります。
期日には間に合わないものの、返済が可能な状態であれば、消費者金融と相談して新たな返済期日を決めましょう。
当初の期日から返済が遅れる分、遅延損害金(=延滞料)が掛かりますが、悪い印象を与えません。
また元金の返済はできないものの、利息だけの支払いならできる場合には、今回は利息だけ支払えないか相談してみるのも、ひとつの手です。
この場合には延滞扱いにはならないため、遅延損害金は発生しません。
ただし、利息のみの支払いを認めるかは会社によるため、できないこともあります。
またこの方法では、元金が一切減らない分、支払利息が増えて、トータルの返済負担が重くなるため、注意が必要です。
<関連記事>:遅延損害金とは?元銀行員が分かりやすく解説!
返済プランを練り直す
消費者金融に連絡を入れた上で、具体的に返済プランを練り直すことも、とても大切です。
最初にすべきは、自分の収入と支出を見直すことです。
借入先が複数ある場合には、すべてを洗い出し、借入額と月々の利息の総額を把握しましょう。
毎月の返済可能額は、収入から生活費を差し引くと分かります。
月々の返済すべき金額と、返済可能額を見比べながら、落ち着いて返済プランを立てていきましょう。
このような返済プランをもとに、消費者金融に返済期間の延長や、返済額の減額の交渉を、相談という形で行ってみるのもおすすめです。
返済の意思が伝われば、返済の負担を軽くしてもらえる可能性もありますよ。
<関連記事>:カードローンの借金は時効で踏み倒しできる?
消費者金融で、これ以上の返済ができない!対策は?
これまで見てきた方法をとっても、返済ができない、という人もいるかも知れません。
その場合は、どのようにすれば良いのでしょうか?
債務整理を検討する
どうしても借金が返せない場合は、法的手段である「債務整理」を検討してみましょう。
債務整理とは、借金(=債務)返済の負担を軽減するための法的な手続きで、「任意整理」「特定調停」「自己再生」「自己破産」の4種類の方法があります。
<任意整理>
貸主(=消費者金融)と話し合い、今後の返済について交渉を行う方法です。
主な交渉内容としては、任意整理後の返済期間中における利息や遅延損害金の免除が挙げられます。
借金の元本を大きく減らすことはできませんが、裁判所を介さないため、手続きに手間はかかりません。
<外部の関連サイト>:任意整理とは?そのデメリットを分かりやすく解説
<特定調停>
簡易裁判所が、貸主と借主の話し合いを仲裁しながら、返済方法について交渉する方法です。
交渉の内容は、任意整理と同じです。
仲裁が入るため、話し合いはしやすくなりますが、最終的に貸主の同意が得られないと、交渉成立とはなりません。
<個人再生>
裁判所を通じて借金を減額してもらう方法です。
一般的には、借金を5分の1程度まで減らすことができ、それを3~5年のうちに返済できれば、残りの借金が免除されるものです。
個人再生を行う条件としては、将来的に継続して収入を得られる見込みがあり、借金が5000万円以下であることが挙げられます。
<外部の関連サイト>:個人再生とは?分かりやすく解説
<自己破産>
裁判所ですべての借金を免除してもらう手続きです。
保証人になっていない限り、家族に迷惑を掛けることはありませんが、自分が所有する自宅や車など一定の価値のある財産は手放すことになります。
どれがおすすめかは、その人の借金の状況によって違います。どの方法を使うかは、以下で述べる専門家に相談すると良いでしょう。
<関連記事>:消費者金融の債務整理で抑えておきたいこと
専門家に相談する
自分の力では解決できそうにないと感じたら、弁護士などの専門家に相談するのが良いでしょう。
法的アドバイスが貰えるだけでなく、面倒な手続きも代行してもらえます。
頼れる専門家が見つかると心強いですが、依頼するには費用が掛かることもあります。
相談のための費用が工面できない人は、法テラスの利用がおすすめです。
法テラスは公的なサービスで、法律に関する情報提供を無料で受けることできます。
また経済的に余裕のない人が、一定の条件を満たす場合には、無料で法律相談を受けたり、相談費用を立て替えてもらうことができます。
<関連サイト>:法テラス「無料の法律相談を受けたい」
以上、消費者金融の返済が遅れてしまった時の流れや、返済が困難になった場合の対処法について見てきました。
返済が遅れてしまっても、いつまでに返済するかを伝えれば、消費者金融は原則待ってくれます。
とはいえ、期日までに返済しなくても良い訳ではないので、しっかりと返済期日の管理を行うことが大切です。
どうしても返済できなくなった場合は、ひとりで悩まず専門家に相談してみましょう。
この記事のまとめ |
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