一口にお金を借りるといっても、色んな借入先があります。借入先によって、融資可能な金額・金利・審査の厳しさ・融資スピード・手続きの簡単さ・返済方法などが違います。
つまり、どんな借入をあなたが希望するかで、おすすめの借入先が違ってきます。さらに個人ではなく、法人(企業や個人事業主)なら個人にない借入手段があります。
このページでは、お金を借りるにあたってのオススメの借入先や、借入にあたっての注意点を解説しています。
-
<目次(もくじ)>
・即日でお金を借りるのに、知っておきたい点
・お金を借りるのに、どんな方法がある?
・お金を借りる時の金利はどのくらい?
・上手にお金を借りるには?とっておき情報
・お金を借りる時の審査について
・借りたお金の返済について注意したい点
・お金を借りるのに絶対にNGの方法
・お金借りる審査に通らないけど、お金必要!
・法人がお金を借りる・資金調達について
・専門家が選ぶ!お金を借りるのに、おすすめの会社は?
即日でお金を借りるのに、知っておきたい点
お金を借りる人で特に多いのが、今日中にお金を借りたいという方です。申し込みの当日にお金を借りることを、「即日融資」と呼びます。
まずは即日融資でお金を借りるのに、おすすめの方法や会社を解説します。
即日でお金を借りるなら、消費者金融しかない
数あるローン商品の中でも、即日融資に対応してるのは消費者金融だけです。もし申し込み当日でお金を借りたいと思ったら、消費者金融の中から選択するしかありません。
これは消費者金融が、数あるローン商品の中でも断トツに審査スピードが早いためです。大手なら、申し込みから最短30分で完了する会社もあります。
なお銀行カードローンも、以前は即日融資に対応していました。ですが2018年に審査手続きが変わり、申し込み者の情報をより詳しくチェックする体制になりました。
このため銀行カードローンでは(他のローン商品に較べて審査が早いとはいえ)、審査回答が最短でも翌営業日となります。
<関連記事>:今すぐお金を借りる!即日融資に対応するカードローンは?
申し込み条件と必要書類
消費者金融の申し込み条件は主に2つです。
・年齢が20歳以上であること
・安定収入があること
年齢は問題ありませんね。
「安定収入」とは継続的な収入があることで、要は仕事に就いてることです。正社員である必要はないですが、最低でも週3日以上は(パート・派遣で)働いてることが目安と言われています。無職や専業主婦は、ご自身の収入がないため対象外です。
申し込みに必要な書類は、原則として身分証明書(免許証など)だけです。ただ借入希望額が50万円を超えるか、他社との借入合計が100万円を超える場合は収入証明書のコピーも必要になります。
<関連記事>:消費者金融とは?分かりやすく解説!
申し込み時間には要注意
即日融資を受ける上で、気を付けたいのは申し込み時間です。あまり遅い時間に申し込むと、翌日の審査に回されてしまいます。
以下は大手5社の、ウェブ完結で即日借入のための、申し込みの締め切り時間の表です。
申し込みの締め切り時間 | 対応する銀行 | |
---|---|---|
プロミス | 平日:20時まで 土日祝日:20時まで |
多数 |
SMBCモビット | 平日:19時まで 土日祝日:19時まで(できれば18時過ぎ) |
三井住友銀行、三菱UFJ銀行、ゆうちょ銀行、みずほ銀行 |
レイクALSA | 平日:19時過ぎまで 土:19時過ぎまで 日祝:16時過ぎまで |
多数 |
アコム | 平日:20時前まで 土日祝日:18時過ぎまで |
三井住友銀行、三菱UFJ銀行、ゆうちょ銀行、みずほ銀行、楽天銀行 |
アイフル | 平日:13時半まで | 多数 |
こうして見ると、遅くとも20時までに申し込みを完了させる必要があります。また書類提出に手間取る可能性も考えると、できれば19時過ぎには申し込みを完了させておきたい所です。
お金を借りるのに、どんな方法がある?
先ほどは、お金を借りる時に皆さんが一番関心のある、「即日でお金を借りる方法」を見てきました。ただ世の中には色んなローン商品があり、それぞれ強み・弱みがあります。
ここでは個人向けのローン商品で、代表的なものの特徴を紹介します。法人(企業・個人事業主)の借入については、「法人がお金を借りるには?資金調達について」をご覧下さい。
どんな風にお金を借りる?
皆さんがお金を借りるにあたって、真っ先に考えてほしいことがあります。
お金を借りる際に、考えて欲しい事 |
---|
|
これらの内で何を重視するかによって、オススメのローン商品は違ってきます。
以下の表では、代表的な個人向けローン商品の特徴を紹介しています。
ローン商品 | 魅力 | 欠点 | 借入金額 |
---|---|---|---|
消費者金融 | 即日融資が可能、スマホでの借入・返済が便利 | 金利が高め(18%ほど)、イメージが良くない | 10万円~50万円 |
銀行カードローン | 翌営業日の借入可能、消費者金融よりイメージ良い | 金利がやや高め(15%ほど)、借入手続きが不便 | 30~100万円 |
クレジットカード | ショッピングと併用が可能、誰もが持ってる | 金利が高め(18%ほど)、審査に4日から1週間 | 5~50万円 |
銀行の目的別ローン | 金利が低い(0.5~5%) | 資金使途が決まってる、審査が厳しい | 200~5000万円 |
奨学金 | 金利が断トツに低い(0~0.3%)、返済は卒業後 | 審査が厳しい、保証人が必要 | 200~400万円 |
カードローン
「カードローン」とは、無担保・無保証人で少額借入ができるローン商品のことで、銀行や消費者金融などが扱っています。ここでいう「少額」とは10万円から50万円を指しますが、審査に通れば500万円から800万円の借入も可能です。
カードローンの特徴は、借入枠を一度設定すれば、その範囲内で何度でも借入・返済ができる点です。借入の度に審査が必要ないのは、大きな魅力と言えます。気軽に申し込みできますが、金利が他のローン商品より高いのが欠点と言えます。
<関連記事>:カードローンとは?わかりやすく解説!
消費者金融
先ほども紹介した消費者金融は、個人向けの小口の融資サービスで、カードローン形式での借入となります。消費者金融の最大の魅力は融資サービスで、最短30分で審査結果が分かり、最短1時間で融資を受けられます。
またスマホ向けサービスが充実している会社が多く、スマホだけで申し込み・借入・返済まで可能です。欠点は金利の高さで、上限金利は年率18%ほどになります。
消費者金融は貸金業法で規制されており、利用にあたって色んな制約を受けます。たとえば借入できる金額は(他社との合計で)年収の1/3までとされており、年収に較べて高額借入ができない仕組みになっています。
<関連記事>:消費者金融のおすすめランキング!
銀行カードローン
その名の通り、銀行が提供するカードローンでして、消費者金融より金利が少し低め(年率15%ほど)です。銀行が扱っているという安心感・信頼感があり、消費者金融よりも抵抗感の少ない人が多いです。
ただ審査が多少厳しいことに加え、その銀行の口座を持っている事が利用条件となる等、申し込みの条件が少し厳しめです。また最短でも借入が翌営業日となるため、急いで借りたい人には向いてません。スマホでの借入・返済に対応してない銀行も多く、利用には不便です。
<関連記事>:銀行カードローンのおすすめランキング
クレジットカード(キャッシング)
クレジットカードはショッピング利用だけでなく、キャッシングとしても利用できます。クレジットカードは誰でも持ってるので、持ってる姿を人に見られて怪しまれる心配はありません。ただし審査は4日から1週間ほど掛かり、申し込みから手元に届くまで時間が掛かります。
またキャッシング審査はショッピングとは別にあり、審査がショッピングより厳しめです。金利も15~18%と高く、クレジットカードをキャッシングとして利用するのは、使い勝手がイマイチと言えます。
<関連記事>:クレジットカードの仕組みとは?メリット・デメリットを解説
銀行の目的別ローン
目的別ローンとは、借りたお金の使い道(=資金使途)を限定したローン商品です。代表的なのが、マイカーローン・教育ローン・リフォームローン・住宅ローンです。
特に銀行が扱う目的別ローンは金利が相当低く、マイカーローンなどは年率2~5%ほど、住宅ローンは0.2~1%ほどです
ただし、どのローン商品も審査は相当厳しいです。審査期間は最短でも1週間、長いと3~4週間になります。
また住宅ローンでは、購入予定の家や土地を担保として提供する必要があります。
<関連記事>:お金を借りるなら、どこがおすすめ?
奨学金
名前くらいは聞いた事ある人は多いと思いますが、進学のための教育資金を融資してくれる制度です。他のローン商品と違い、貸主は「学生支援機構」という公的機関となります。
借主は親ではなく、学生本人となります。最大の魅力は金利で、年率0~0.3%と他のローン商品よりも圧倒的に低いです。
また返済開始は卒業後なので、在学中は勉学に専念できます。
難点なのは原則として、連帯保証人と保証人を一人ずつ用意する必要があることです。もし学生が卒業後に返済できない場合、保証人に返済請求が行くことになります。保証人の代わりに保証会社を立てることも可能ですが、それなりの費用(保証料)が掛かります。
さらに審査に3-4か月ほど掛かるため、入学に間に合いません。入学費用は別で用意して、入学後に借入する形になります。
<関連記事>:奨学金の借金が返済できない場合、どうすれば良い?
ショッピングローン(ショッピングクレジット)
こちら「おまけ」ですが、ショッピングローン(ショッピングクレジット)です。お店で買い物する時に、お店が用意したローン商品を見かけた人も多いと思います。
あれがショッピングローンで、信販会社がお店と提携して用意したローン商品になります。審査は数十分で終わるので、クレジットカードを持ってなくても購入が可能になります。金利は信販会社や提携してる店によって違い、0%から15%と幅広です。
上で「おまけ」と書いたのは、このショッピングローンは利用者が複数から選択できないためです。店が用意したショッピングローンを、利用するかしないかです。
人によって利用機会がないと思いますが、こういうローン商品もあると知っておいて下さい。
<関連記事>:ショッピングローン(ショッピング・クレジット)とは?
お金を借りる時の金利はどのくらい?
お金を借りる時に真っ先に気になるのは金利、という方は多いはずです。ここでは、お金を借りる際の金利について解説します。
上限金利は法律で決まっている
「契約は自由なはずだし、貸主と借主が合意すれば好き勝手に金利を決めても良い」と考える人もいるかもしれません。ですが借入金利については、法律で厳しく規制されています。
というのも借主に較べて貸主の方が立場が強いことが多く、法律の規制がないと(いくらお互いに合意していても)法外に高い金利になりかねないためです。個人が貸金業者から借りる金利は、2つの法律で規制されています。
<利息制限法>
債務者(借主)の利益を保護するために、用意された法律です。上の図にもある通り、借入金額によって上限金利が異なります。
仮に利息制限法を上回る金利に設定した場合、上回る分の金利差については無効とされます。たとえば借入100万円を金利35%で借りたとすると、超過分の金利(35-15 =20%)分について利息を払う必要がありません。
また利息制限法に罰則規定はありませんが、違反した場合は貸金業法により貸金業者が行政処分を受けます。借入した個人には一切の罰則がありませんので、その点も安心して下さい。
<関連記事>:利息制限法とは?分かりやすく解説
<出資法>
出資法は出資の受け入れを規制する法律ですが、金利についても規定があります。出資法では貸金業者からの借入は、上限金利を20%としています。
これを上回る金利を業者が設定すると、刑事罰の処分を受けます。一方で借りた個人には、何の罰則もないのは利息制限法と同じです。
<関連記事>:出資法とは?わかりやすく解説
先ほど貸付金利35%の業者を例に出しましたが、この業者は貸金業法と出資法の両方で処分を受けることになります。なお個人から個人への貸付については、出資法では年率109.5%を上限金利と設定しています。
また上での規制は貸金業者(消費者金融やカード会社など)を対象にしており、銀行は対象外です。ですが銀行が提供するローン金利は利息制限法に準じており、利息制限法を上回る金利で提供されることはありません。
<関連記事>:ノンバンク(貸金業者)とは?分かりやすく解説
ローン商品別の金利動向
先ほども触れましたが、改めてローン商品別の金利相場を解説します。
ローンの種類 | 金利(年率)の相場 |
---|---|
銀行カードローン | 2.0%~15.0% |
消費者金融 | 3.0%~18.0% |
自動車ローン | 2.0%~3.0% |
教育ローン | 3.0%~10.0% |
フリーローン | 6.0%~7.0% |
住宅ローン | 0.5%~3.0% |
奨学金 | 0%~0.3% |
表の通り、断トツに低いのは奨学金と住宅ローンです。金利が0%というのは、成績優秀者に限って金利が0%だったり、返済が免除される場合もあるためです。
成績優秀者でなくても、金利が年率0.3%なので、かなり破格の低さと言えます。ただし、これらは国の税金が財源になっているため、他のローンとは分けて考えた方がよいでしょう。
民間が提供するローン商品で、最も金利が低いのは住宅ローンでしょう。これは借入目的が住宅の購入に制限されているのもありますが、何より購入した住宅(と土地)を担保に提供するためです。
教育ローン・リフォームローン・マイカーローンは、担保(や保証人の)提供がない分、住宅ローンよりも金利が高めです。ただし資金使途が決まっているのと、提出すべき書類も多く審査もそれなりに厳しいため、金利はある程度低めです。
一方の銀行カードローンや消費者金融は、そこまで審査が厳しくありません。借入希望額が少なければ身分証明書だけで審査を受けられますし、何より資金使途が原則自由です。
こうした点が金利に反映され、銀行カードローンや消費者金融の金利は高めなのです。
貸主のリスクは金利に反映される
上の説明で、一つ分かったことがあると思います。それは貸主のリスクが金利に反映されている点です。
先の例で、なぜ住宅ローンの金利が低いのでしょうか。それは担保が提供されているため、借主が返済できない場合に担保を処分することで貸付金を回収でき、貸主のリスクを抑えられるからです。
貸主にとって一番の関心事は、貸したお金が返ってくるかです。返済の見込みが高い借主には金利を低く設定しますし、見込みの高くない借主にはリスク料として金利を高めに設定するのです。
では住宅ローン以外の目的別ローンの金利が低いのは、どういう理由でしょうか?実は借主の資金使途がハッキリしている方が、返済見込みが高いと言われています。
教育費や車の購入・リフォームなど目的がハッキリしてる方が、貸主としてもリスク管理しやすいのです。このため目的別ローンの金利は、(担保なしですが)低く抑えられています。
逆にカードローンのように資金使途が原則自由な商品は、借主からすると自由度が高いものの、貸主からするとリスクが高いです。また身分証明書一つで借入できるのは利用者からすると手軽ですが、貸主からすると、どうしても審査が甘くなります。
こうしたリスク分が上乗せされているため、カードローンの金利は高めに設定されているのです。
<関連記事>:キャッシング金利について知っておきたい全て
消費者金融の金利相場
申し込み当日に借入できるのが、消費者金融の魅力と説明しました。その消費者金融の金利相場に、関心がある人も多いと思います。
以下は大手消費者金融の、金利幅を示した表です。
金利(年率) | (最大)借入限度額 | |
---|---|---|
プロミス | 4.5%~17.8% | 500万円 |
SMBCモビット | 3.0%~18.0% | 800万円 |
アコム | 3.0%~18.0% | 800万円 |
アイフル | 3.0%~18.0% | 800万円 |
レイクALSA | 4.5%~18.0% | 500万円 |
こうして見ると各社とも、年率3~18%の金利で横並びになっていることが分かります。ところで先ほどの表を見て、できれば少しでも低い金利で借りたいと思う人もいるかもしれません。
ですが初回契約時に、低い金利で借りるのは難しいです。カードローン金利の決まり方は後ほど説明しますが、初回契約時の契約額(借入枠)は50万円ほど、適用金利は上限金利である年率18%になることが多いです。
つまり上限金利が横並びのため、消費者金融選びで金利は決め手になりません。
<関連記事>:消費者金融の金利相場は?金利はどうやって決まるの?
カードローンの金利はどう決まる?
先ほど消費者金融の初回契約では、その会社の上限金利が適用されることが多いと説明しました。こうした事情は銀行カードローンも同じで、初回契約では銀行の上限金利が適用されることが多いです。
これはカードローンの金利が、借入枠(契約額)で決まるためです。以下の表では、三井住友銀行カードローンの契約額と適用金利の関係を示しています。
契約額 | 金利(年率) |
---|---|
10万円以上100万円以下 | 年12.0%~14.5% |
100万円超200万円以下 | 年10.0%~12.0% |
200万円超300万円以下 | 年8.0%~10.0% |
300万円超400万円以下 | 年7.0%~8.0% |
400万円超500万円以下 | 年6.0%~7.0% |
500万円超600万円以下 | 年5.0%~6.0% |
600万円超700万円以下 | 年4.5%~5.0% |
700万円超800万円以下 | 年4.0%~4.5% |
この表から分かる通り、借入枠(契約額)が高額になるほど適用金利が下がる傾向にあります。こうした傾向は銀行カードローンだけでなく、消費者金融でも同じです。
なお注意して欲しいのは、適用金利を決めるのは実際の借入額ではなく借入枠(契約額)という点です。同じ30万円の借入額でも、借入枠150万円の人と借入枠30万円の人で、適用金利が違います。
30万円の借入枠の人は上限金利が適用されるはずですが、借入枠150万円の人はもう少し金利を下げることができます。
では先ほどの質問に戻りましょう。なぜカードローンの初回契約では、上限金利が適用されることが多いのでしょうか?それは初回契約では、50万円ほどの契約額(借入枠)になることが多いためです。
先ほどの表からも分かる通り、借入枠の増額による金利低下の恩恵を受けられるのは100万円を超えたあたりです。よほど高収入の人以外は初回の契約額は抑えられるため、初回契約では上限金利となるケースが多いのです。
<関連記事>:カードローン金利の仕組みを解説!
遅延損害金は要注意!
カードローンに限らず、お金を借りる時に金利面で是非気を付けたいことがあります。それは「遅延損害金」です。
遅延損害金とは、返済期日から遅れると上乗せして返済を迫られる罰金です。1日でも遅れると発生します。遅延損害金は以下の式で計算されます。
遅延損害金の額 = 借入額 × 遅延損害金の利率×返済に遅れた日数 / 365
計算式から分かる通り、借入額が多いほど、遅延損害金の利率が高いほど、返済に遅れるほど遅延損害金は増えます。遅延損害金の利率は金銭消費貸借契約書は記載されており、一般的に年率15~20%ほどです(法律上の上限金利は20%)。
通常の返済に加えて遅延損害金が乗ると、返済が非常に苦しくなります。相当な理由がない限り、返済遅れはしないよう気を付けて下さい。
<関連記事>:遅延損害金とは?分かりやすく解説!
上手にお金を借りるには?とっておき情報を紹介
せっかくお金を借りるなら、お得に借りたいところですよね。ここではローン商品の中でも利用者が多いカードローンを例に、上手なお金の借り方を紹介します。
内緒でお金を借りるには?
30万円から50万円ほどのお金を、できれば家族や同僚に知られずにキャッシングしたいと思う人も多いはずです。どういう場面で周囲に知られるかで、対策も違ってきます。
・在籍確認で同僚にバレるかも
「在籍確認」とは、借入希望者は申し込み情報通りに勤務先で働いているかを確認するために、勤務先に担当者が直接電話をする審査手続きです。担当者は個人名を名乗るでキャッシングが同僚に知られる心配は本来ありませんが、勘の良い方がいたらと心配になる方もいるかもしれません。
対策の一つは、自分で電話を取ることです。これなら周囲が電話を気にする心配もありません。自分で電話を取れない方は、「クレジットカードの審査で電話が来るかも」と同僚に伝えるのも一手です。カードローンに較べて周りの反応も悪くないので、気にする人もいないでしょう。
<関連記事>:在籍確認なしのカードローンは?各社の対応を紹介
・自宅に郵便物が届いて家族にバレるかも
カードローン会社から届く郵便物は別名になっているので(銀行カードローンなら銀行名)、それで家族にキャッシングが知られる心配はないでしょう。ですが家族が勝手に郵便物を開封するような家庭だと、キャッシングを知られるリスクはあります(筆者が以前取材した一人も、それでバレました)。
対策の一つは、契約機でローンカードなど受け取れば郵便物をなしに出来ます。もう一つは完全Web完結で取引することです。申し込み・契約・借入までウェブ(スマホ)上で完結させれば、自宅に郵便物が来ることはありません。
ただし完全Web完結に対応してるのは大手の消費者金融だけなので、銀行カードローンでは使えない方法です。
・銀行の通帳から家族にバレるかも
振込や引き落としで借入・返済すると、銀行の通帳に社名が残ります。もし家族に通帳を見られたら、そこからキャッシングが知られる恐れがあります。
対策として銀行振込や引き落とし(口座振替)を使わず、ローンカードで借入・返済を行う方法です。これなら通帳に記録が残らず、借入を家族に知られる心配もありません。
ただし銀行カードローンの場合はその銀行の口座を持つ必要があるので、この方法は使えません。銀行口座を使わずに内緒で借りたい人は、消費者金融を利用すると良いでしょう。
<関連記事>:家族や会社にバレないキャッシング!オススメのカードローン
低金利でお金を借りるには?
先ほども見た通り、金利で選ぶなら消費者金融よりも銀行カードローンです。ただ銀行カードローンはメガバンクだけでなく、地方銀行・ネット銀行も取り扱っているため、大量な数に上ります。
そこで以下では、大手の銀行カードローン上位15社を低金利の順に並び替えました。
カードローン | 金利(年率) |
---|---|
住信SBIネット銀行 Mr.カードローンプレミアムコース | 1.59%~7.99% |
りそなカードローン | 3.5%~12.475% |
イオン銀行カードローン | 3.8%~13.8% |
ソニー銀行カードローン | 2.5%~13.8% |
みずほ銀行カードローン | 2.0%~14.0% |
三井住友銀行カードローン | 4.0%~14.5% |
静岡銀行 セレカ | 4.0%~14.5% |
三菱UFJ銀行 バンクイック | 1.8%~14.6% |
横浜銀行カードローン | 1.5%~14.6% |
住信SBIネット銀行 Mr.カードローン スタンダードコース |
8.99%~14.79% |
千葉銀行カードローン | 1.7%~14.8% |
常陽銀行カードローン キャッシュピット | 2.5%~14.8% |
セブン銀行カードローン | 15.0% |
auじぶん銀行カードローン | 2.2%~17.5% |
オリックス銀行カードローン | 1.7%~17.8% |
なお先ほども説明しましたが、金利を比較するならカードローン会社の下限でなく上限金利を見て下さい。初回契約では、上限金利を適用されるケースが多いからです。
ただし金利で比較する際に、一点だけ注意して下さい。カードローンの金利が低いと、その分だけ審査も厳しくなっている可能性が高いです。
あなたがその(低金利)銀行カードローンに申し込んでも、信用力が高くなければ審査落ちする可能性はあります。「それでもダメ元で試したい」と言う人もいるかもしれませんが、短期間でカードローン会社に3社立て続けに落ちると、それ以降の新規の申し込みが格段に厳しくなります(これを、「申し込みブラック」と呼びます)。
まず第一希望の銀行カードローンに申し込みをして、それでも審査落ちしたら、銀行カードローンのランクを下げて(場合によっては消費者金融に替えて)申し込む方がよいかもしれません。
<関連記事>:【低金利で選ぶ】カードローン上位15社を比較!
利息ゼロでお金を借りるには?
先ほど消費者金融よりも、銀行カードローンの方が金利が低いと説明しました。ですが4か月程度であれば、消費者金融の方がお得に借入できる可能性があります。
大手の消費者金融では、「無利息サービス」を提供している会社があります。無利息サービスとは、初回契約に限り初回借入から30日間は利息をゼロ円にするサービスです。
このサービスを使えば、最初の4か月程度なら消費者金融の方が少ない利息での借入も可能です。というのも、銀行カードローンが消費者金融より金利が低いとはいえ、その差は3%ほどです。
長い期間の借入なら話は別ですが、2-3か月程度の借入なら消費者金融の方がお得と言えます。ただし無利息サービスはどの会社も提供してる訳ではないので、その点は前もって確認しておくと良いでしょう。
<関連記事>:無利息期間のあるカードローンの選び方
お金を借りる時の審査について
お金を借りる際に、審査が気にならない人はいないはずです。ここでは融資の審査について、詳しく説明します。
20歳以上で安定収入があることが原則
融資の審査は、ローン商品によって申し込み条件が異なります。それでも、どの商品にも共通する一定の条件があります。
それは「安定収入があること」と、「20歳以上であること」の2点です。安定収入とは(文字通り)安定した収入がある状態で、つまり定期収入が得られる仕事に就いてることです。
どの程度の収入が望ましいかはローン商品や借入希望額によって違いますが、カードローンでしたら週3日以上働いていることが望ましいとされています。
パートや派遣社員でも(つまり正社員でなくも)、審査に通る可能性はあります。これに対して単発バイトや無職、(自身の収入がない)専業主婦は対象外となります。
20歳以上の年齢に関しては、民法の規定が関係しています。民法第5条に、「親の同意を得ずに未成年が交わした契約は取り消すことができる」とあります。
せっかく交した融資契約が後から反故にされたら、貸金業者・金融機関としてはビジネス的に打撃です。このため融資契約では、対象年齢を20歳以上にしていることが一般的です。
<関連記事>:未成年(18歳・19歳)でもお金を借りれるカードローンは?
審査では何を見られるの?
先ほども触れましたが貸主の一番の関心事は、「貸したお金が返ってくるか」です。このため借主の信用力(=返済能力)や、担保・保証人の提供がある場合はその資産価値(=融資したお金を回収できるか)を精査されます。
特に担保・保証人がないローン商品については、借主の信用力をより詳しく審査されます。以下では無担保・無保証のカードローンを例に、審査の中身を見ていきます。
カードローン会社は「スコアリング」と「目視チェック」の2段階で、審査を行っています。
スコアリングとは借入希望者の情報を自社の機械に入力して、信用力を点数化する手法です。この点数が高いほど審査に通りやすいし、より高額の融資にも応じやすくなります。
借入希望者の情報とは、申し込み時に入力してもらう情報と、信用情報機関から取得できる信用情報で構成されます。目視チェックとは、審査担当者が自身の目で申し込み内容や借入希望者を確認する手続きです。
スコアリングが機械で信用力をチェックするのに対して、目視チェックは借入希望者の信用力を人間の目で確認する作業です。希望者の申請内容と提出された書類の内容が合っているか、借入希望者に不審な点がないか等、審査担当者の目線で確認します。
たとえば借入希望者の年収が700万円と申告されているのに、給与明細から年収400万円しか確認できない場合は、再提出が求められます。
<関連記事>:消費者金融の審査に通らない?知っておきたい審査基準
事故情報があると審査は不可
「事故情報」とは過去に(他社の)借入取引で大きな問題が発生した場合、信用情報機関に記録される情報のことです。この事故情報は、信用情報機関を通じて貸金業者や金融機関の間で共有されます。
貸金業者や金融機関は審査の際に、借入希望者の信用情報を信用情報機関で照会します。ですので過去に他社で起こした金融事故については、記録が残っている限り別の金融会社にも簡単に知られます。
そして事故情報の記録がある限りは、融資審査には絶対に通らないと考えて下さい。事故情報の対象となりうる金融事故には何種類もありますが、代表的なのが「延滞」です。
そのほか債務整理でも、事故情報扱いとなります。この事故情報は、問題となった取引が完了した5-10年は解消されません。
逆の言い方をするなら、それだけの期間をかけて事故情報が消えたら新規の借入取引ができるようになります。
<関連記事>:金融事故情報(ブラックリスト)とは?
在籍確認とは?
先ほども触れた通り在籍確認は、審査担当者が勤務先に電話をする審査手続きのことです。審査担当者は電話口で(社名ではなく)個人名を名乗るため、在籍確認の電話から同僚に借入審査のことを知られる心配はありません。
とはいえ職場によっては、個人名を名乗る人から電話が来るケースが滅多にない場合もあり、この在籍確認を嫌がる人は少なくありません。
また派遣社員の場合、所属する派遣会社によっては在籍確認が難しい場合もあります。派遣社員の場合は派遣元の会社に在籍確認の電話を掛けることになりますが、(派遣先に派遣させられているため)その社員は派遣元にいないし、派遣元の会社が個人情報保護を理由に在籍確認に応じない場合もあるためです。
こうした問題もあり何かと不人気な在籍確認ですが、ローン審査では基本的に必須と考えて下さい。ただし一部のローン商品では、条件次第で在籍確認を免除してもらえるケースもあります。
一部の大手消費者金融では、収入証明書を追加で提出することで在籍確認を免除してもらえる場合があります。ただし会社によって対応は違いますし、何より借入希望者の信用力が低い(と判断された)場合は応じてもらえません。
<関連記事>:消費者金融・カードローンの在籍確認って怖い?
申し込み時のウソはNG
ローン審査に通る確率を少しでも上げたくて、ウソの情報を金融機関に伝える人が時々います。気持ちは分かりますが、こうしたウソは絶対に止めた方がよいです。
まず、こうしたウソは簡単に見抜かれます。他社の借入情報は、信用情報機関を通じて金融機関(や貸金業者)は正確な情報を入手できます。
他社の借入額などのウソを付いても、一発でバレます。勤務先や年収のウソをついても、在籍確認や収入証明書で簡単に見抜かれます。
ささいや違いなら「ミス」として見逃してもらえますが、大きな違いがある場合は「申し込み者に誠実さがない」と判断され、審査落ちの原因になります。
ですが本当に不幸なのは嘘が見抜かれ審査落ちした時ではなく、嘘が見抜かれずに審査に通った場合です。というのも審査に通って融資を受けた後にウソが発覚した場合、金融機関(や貸金業者)から一括返済を求められるためです。
融資契約の契約書にあたる「金銭消費貸借契約書」にも、そうした内容が必ず明記されています。「何を大げさな・・」と思う人もいるかもしれませんが、実例もあり一部で社会問題にもなっています。
住宅ローンは住宅の購入資金を非常に低金利で借りられるのが魅力ですが、購入した住居に住むことが条件になっています。ところが住宅ローンの金利の低さに目を付けて、住居購入ではなく不動産投資のための資金に借りる人が時々います。
ですが上でも述べた通り、これは住宅ローンの目的外利用にあたり、金融機関にバレると一括返済を求められます。こうした投資スキームは悪徳業者が絡んでいることが多く、購入した投資用不動産を売却しても住宅ローンが払いきれず、ローンだけを抱える「被害者」が後を絶ちません。
これは少し極端な例ですが、審査時のウソがバレて審査に落ちる方がまだ幸運と言えます。繰り返しになりますが、審査時のウソは絶対にNGです。
<関連記事>:カードローン審査で年収・勤務先の嘘はなぜバレる?
専業主婦は絶対に借りられないの?
先ほどローン契約において、安定収入が条件の一つと説明しました。では自身の収入がない専業主婦は、絶対に借入できないのでしょうか?
結論から言えば、専業主婦がお金を借りる方法は2つあります。
一つは「配偶者貸付」を利用して、消費者金融で借りる方法です。配偶者貸付とは、配偶者の借入合計との合算で収入の1/3まで借入できる、とする総量規制の例外規定です。
ただし配偶者貸付では、配偶者の同意を得ていることが条件となります。また消費者金融に対応している会社は大変少なく、大手の消費者金融では対応していません。対応しているのは一部の中小消費者金融のみなので、配偶者貸付は使い勝手が良い制度とは言えません。
もう一つの方法は、銀行カードローンで借入する方法です。ごく一部ですが銀行カードローンの中には、専業主婦の借入にも対応してる銀行もあります。
ただし条件があって、配偶者の同意を得ている事(同意書が必須)、契約額は10万~50万円(銀行によって違います)となっています。また配偶者がある程度の高収入を得ていないと、審査に通過するのは難しいかもしれません。
いずれにせよ、専業主婦が借入するのは不可能ではありませんが、ハードルはそれなりに高い点は覚えておくと良いでしょう。
<関連記事>:専業主婦でも借りれるカードローンは?
借りたお金の返済について注意したい点
当然ですが、借りたお金は返す必要があります。ただし返済にあたっては、いくつも注意しておきたい点があります。
特に、ちょっとした知識がなかったせいで大きな返済負担を迫られるケースもあります。ここでは借金の返済について、説明します。
返済金額はどうやって決まる?
返済金額は返済方式によって違ってきます。返済方式には返済期日に一括で返済する方式(期日一括返済)と、毎月定額で返済していく方式(分割返済)の2種類あります。
個人向け融資では、分割返済が一般的です。さらに分割返済の中でも、毎月一定の元本返済に利息を上乗せする方式(元金定額方式)と、毎月一定の返済額から元本の一部と利息を返済する方式(元利定額返済方式)があります。
利用者としても分かりやすく、また一般によく使われるのは元利定額方式の方です。毎月の返済額が変わるよりも毎月一定の方が、借主としても理解しやすいためです。
さらに借入元本が増えるにつれて、毎月の返済金額も増える方式が主流です。こうした返済方式を「残高スライド方式」と呼び、元利定額返済方式と組み合わせて「残高スライド元利定額返済方式」と呼ばれる返済方式が一般によく使われます。
言葉にすると分かりづらいですが、(やや強引に)分かりやすく言うと「借入額に応じて毎月の返済額が決まり、その毎月返済で借入(元本)の一部と利息を返済する」と言えるでしょう。実際の計算式(や考え方)は少し複雑なので、詳しくは以下の関連記事をお読みください。
ただし実際の返済額の計算は金融機関(か貸金業者)が行ってくれるので、皆さんが行う必要はありません。
<関連記事>:キャッシング利息の計算方法は?
返済方法は口座振替が一般的
返済方法は、口座振替(自動引き落とし)が一般的です。指定口座から、毎月の返済金額が引き落とされる方式です。
口座振替は自分で返済手続きをしなくて良い点は便利ですが、口座に残高がないと引き落としができず、返済遅れとなる点は注意する必要があります。
一方で消費者金融とクレジットカードは口座振替に加えて、ネット振込やATMからの返済も可能です。こうした方法は自分で返済を行うので、返済遅れとならないよう特に注意が必要です。
なお毎月の返済金額は金融機関に確認の上、必ず把握しておきましょう。
返済できないからと逃げ回るのは絶対NG
借金の返済に遅れそうになった時に、催促の電話に応対するのが嫌で逃げ回る人が時々います。こうした返済遅れで逃げ回る行為は、絶対に止めて下さい。
まず考えて欲しいのは、対応する金融機関の担当者も人間であるという事実です。返済が苦しくなった時に小まめに連絡してきたり、たとえ返済が遅れていても誠実に対応している債務者に対して、いきなり厳しい姿勢で臨んだりしません。
ですが返済が遅れているのに連絡も取れないような人だと、金融機関としても厳しい姿勢で臨むことになります。さらに返済遅れが続くと、先ほど説明した遅延損害金が積み上がってきます。
遅延損害金は契約によって違いますが、年率14%から20%ほどが一般的です。通常の返済さえ苦しいのに遅延損害金も加算されたら、返済そのものが不可能に近くなります。
もっと前に担当者に相談していれば何とかなった場面でも、逃げ回ったせいで状況が悪化するケースもあります。返済遅れに対して向き合うのは、確かに苦しいことです。
それでも逃げ回ることは事態を悪化させるだけなので、返済が遅れそうな場合はすぐに担当者に連絡して下さい。
<関連記事>:カードローン返済の上手なコツは?
返済計画の見直しで遅延損害金はストップ
繰り返しになりますが、返済で何より避けたいのは遅延損害金です。
ただし人によっては、現在の(毎月の)返済金額では厳しいけど、減額してもらえるなら何とかなる方もいるはずです。たとえば毎月の返済金額が4万円として、4万円は厳しいけど2万円なら返済できそう、といった具合です。
こうした場合、金融機関(もしくは貸金業者)の審査担当者に返済計画の見直しを相談することをオススメします。返済計画の見直しで了解を貰えたら、毎月の返済額の減額(上の例で言えば4万円から2万円)を認めてもらえます。
毎月4万円の返済で2万円しか返済しなかったら遅延損害金が発生しますが、返済計画後なら2万円の返済を続ける限り遅延損害金は発生しなくなります。これで目先の返済負担が軽くなるはずです。
ただし、こうした返済計画の見直しにも注意点があります。計画見直し後も、きちんと返済を続けられる人に限定される点です。現在の収入がゼロで、返済できる見込みが全くない人には金融機関も応じられません。
<関連記事>:借金返済ができない場合、どこに相談すれば良い?
返済期間が伸びると、返済総額も増える
返済計画の見直しには、もう一つリスクがあります。毎月の返済額を減らすと目先の返済負担は楽になりますが、返済期間が伸びることになり、トータルで見ると返済総額が膨らむことになる点です。
以下は消費者金融アコムで、50万円を借りた場合に(毎月の)返済金額ごとの、返済回数・返済総額のシュミレーションです。
返済回数 | 毎月の返済額 | 利息の総額 |
---|---|---|
12回 | 49,646円 | 46,110円 |
24回 | 25,865円 | 94,890円 |
36回 | 18,466円 | 146,324円 |
48回 | 15,125円 | 195,756円 |
毎月の返済額を減らすと、それに応じて毎月の返済回数が増えます。それだけでなく、利息総額も激増していることが分かります。
借りた金額が同じなのに、毎月の返済額を1/3ほどに減らすと元本を除く返済負担が4倍に増えている計算になります。これは(先ほど説明した通り)返済期間が伸びるほど、トータルの返済負担が増えるためです。
元は返済を軽くするために行っていたはずなのに、却って返済負担を膨らませることになるのでは本末転倒です。目先の返済を優先させるために、一時的に返済額を減らすのは仕方ないです。
ですが返済額の減額はあくまで一時的に留め、収入が改善したら元の返済額に戻すことをオススメします。
<関連記事>:30万・50万円のお金を借りたら利息はいくら?
どうしても返済が厳しい場合は債務整理を
返済計画を見直しても、それでも返済が厳しい場合は債務整理を検討する必要があります。債務整理とは、貸主との交渉や裁判所を通じて借金を減額・免除してもらう法的な手続きです。
債務整理でもよく使われるのは、以下の3つです。
一つ目は「任意整理」で、裁判所を通さずに貸主との交渉でスピード決着できます。借金(元本)は減額されませんが、貸主からの取り立て(督促)は止まり、将来発生する利息や遅延損害金を全額カットできます。
二つ目は「個人再生」で、元本を1/3から1/5に減らして返済を目指します。専門家(弁護士・司法書士)の助けは必要ですが、住宅ローンの場合でも持ち家は失わずにすみます。
三つ目は「自己破産」で、(税金の未払いなど除く)借金を全額カットできる強力な手法です。ただし財産を持つことは許されず、持ち家や車などは手放すことになります。
どの手法が自分に合ってるかは、専門家に相談の上で判断しましょう。ただし債務整理を使うと、事故情報として登録され、最低5年は新規の借入が出来なくなるので、その点は注意して下さい。
<関連記事>:消費者金融の債務整理で抑えておきたいこと
お金を借りるのに絶対にNGの方法
ここまでお金を借りる際の審査や、借りる時の注意点について見てきました。ただ中には審査に通らず、それでもお金が必要なため、グレーな(違法な)手段でお金を借りることを考える人もいるかもしれません。
ですが以下で紹介する方法でお金を借りることは、絶対に止めて下さい。
ヤミ金
ヤミ金という言葉は、(よく知らなくても)一度は聞いた事ある人は多いはずです。ヤミ金(闇金)とは貸金業者の登録を行わず、違法に貸金業を行う業者を指します。
貸金業法第三条
貸金業を営もうとする者は、二以上の都道府県の区域内に営業所又は事務所を設置してその事業を営もうとする場合にあつては内閣総理大臣の、一の都道府県の区域内にのみ営業所又は事務所を設置してその事業を営もうとする場合にあつては当該営業所又は事務所の所在地を管轄する都道府県知事の登録を受けなければならない。
違法な業者だけあって、金利は法律の上限を大幅に超える年率1000%もの利息を要求してきます。また暴力を伴う取り立てをするなど、法律(貸金業法)で違反される行為も平気で行います。
一度でもヤミ金に関わると、日常生活を破壊されるリスクがあります。どんなにお金に困っても、ヤミ金からお金を借りるのだけは絶対に止めて下さい。
<関連記事>:ヤミ金とは?その悪質な手口を紹介します!
ソフトヤミ金
ヤミ金よりも、もう少しソフトな対応をするのが「ソフトヤミ金」です。ヤミ金業者が年率1000%を超える金利を要求するのに対して、ソフト闇金は年率60%から80%の金利です。
これでも十分に法律違反ですが、ヤミ金業者ほど無茶な金利を要求してきません。またヤミ金と違って、暴力的な取り立てもありません。
ただし、そうはいってもヤミ金業者です。年率60%を超える金利で借入をしていれば、どこかのタイミングで返済に行き詰ります。
また何かのタイミングで、ヤミ金業者に引き渡される可能性だってあり得ます。ソフトヤミ金の利用も、絶対にしないで下さい。
<関連記事>:ソフト闇金とは?ヤミ金と何が違うの?
クレジットカードの現金化
クレジットカードのショッピング枠を使って、現金を手に入れる手法を「クレジットカードの現金化」と呼びます。
方法は2つあり、一つはクレジットカードのショッピング枠で購入した商品を、メルカリなどで転売して現金を得る手法です。2つ目は「現金化業者」と呼ばれる業者に依頼して、ショッピング枠を使って現金を手に入れる手法です。
ショッピング枠100万円を使うと80万円の現金を貰えて、100万円のショッピング枠は時間をかけてカード会社に返済します。特に現金化業者はヤミ金業者でもあるため、法律の上限を超える高金利を要求されます。
さらにクレジットカードの現金化は、カード会社が規約で明確に禁止しています。クレカ現金化がカード会社に見つかると、一括返済を請求されカードも解約させられます。クレジットカードの現金化には、手を出さないで下さい。
<関連記事>:クレジットカードの現金化ってヤバイ?
個人間融資
SNSでの交流を背景に、急速に広がりを見せているのが「個人間融資」です。個人間融資とは、SNSを通じて「融資する人」「借りる人」を見つけて、個人間でお金の貸し借りをする取引を指します。
一見すると問題ないようにも見えますが、トラブルに発展することも多く、社会問題として認知され始めています。
まず相手がお金に困っているのを良いことに、ヤミ金並みの高金利を要求してくる人もいます。利息が払えない人(特に女性)に対しては、「ひととき融資」と称してカラダの関係を要求してくる人までいます。
そもそも個人がお金を貸す行為そのものは問題ないとしても、継続的に行うと商売と見なされ、貸金業法で処罰の対象となります。金利についても、個人間の融資金利は年率109.5%と定めており、これを上回る金利は刑事罰の対象となります。
最近では個人を装ったヤミ金業者が紛れ込んでいることもあり、気が付くとヤミ金業者と取引していたという事態にもなりかねません。何かとトラブルに発展しやすい個人間融資なので、利用はオススメできません。
<関連記事>:個人間融資とは?そのリスクを分かりやすく解説
給与ファクタリング
「給与ファクタリング」とは、近いうちに受け取れる給与を裏付けにして、先払いで融資してもらうサービスです。一見すると便利なサービスですが、法的に見るとグレーな(違法か合法かあいまいな)サービスでした。
ですが金融庁が「貸金業の登録をしてない給与ファクタリング業者は違法」という見解を出し、2020年以降「違法なファクタリング業者」は続々と逮捕されています。給与ファクタリングの一番の問題は、その手数料(事実上の金利)が法定を大幅に上回ることです。
簡単に言えば、違法な高金利でお金を借りている事と同じで、これではヤミ金と取引をしているのと同じです。実際、給与ファクタリング業者はヤミ金業者が行っているケースも多く、万が一返済できなかった場合に暴力を伴う取り立てを受けるリスクもあります。
この給与ファクタリングに似たサービスに、「給与前払いサービス」があります。給与前払いサービスは勤務先と提携した業者が、近いうちに受け取れる給与を裏付けに融資してくれるサービスです。
給与前払いサービスは完全に合法のサービスで、手数料も高くありません。給与前払いサービスの利用は問題ありませんが、給与ファクタリングの利用はNGです。
<関連記事>:給与ファクタリングとは?給与前払いサービスとの違いは?
お金を借りる審査に通らないけど、お金が必要!どうすれば良い?
金融機関(や貸金業者)の審査に通らないけど、どうしてもお金が必要な場面が人によってあると思います。とはいえ先ほど紹介した、違法な取引はNGです。
それ以外でお金を用意する方法を紹介します。
家族・友人から借りる
一番手っ取り早い方法は、家族や友人からお金を借りる方法です。審査がないですし、貸金業者と違って高い利息を取られる心配もありません。
返済できない場合に、取り立てを受ける心配もありません(これは相手によって違うかもしれませんが)。
<関連記事>:家族や友人からお金を借りる時に、角の立たない理由や言い訳は?
ただし近しい人間からお金を借りることは、相応のリスクもあります。家族ならまだしも、親しい友達からお金を借りてズルズル返さずにいたら、友人との関係が悪化する可能性が高いです。
また借金を返済できなくても家族から縁を切られる心配はないでしょうが、信頼を失うことにはなります。どうしてもお金に困った時に家族なり友人に頼ることは否定しませんが、「ひとからお金を借りる」行為はそれほど責任を伴うことはまず認識して下さい。
ですので相手に誠意を見せる意味でも、お金を借りる際は単なる口約束ではなく、「借用書」を作成することをオススメします。といっても専門的な書類ではなく、借入額・返済日などを記載した簡単な紙で結構です。
要は返済意思がキチンとあることを、相手に示すことが重要なのです。そして、借りたお金は期日までに必ず返済するよう、心がけて下さい。
<関連記事>:【弁護士が監修】借用書の書き方を解説!
市役所からお金を借りる
貸金業者の審査も通らないし、頼れる家族や友人がない人も世の中には沢山います。そういう人がお金を借りたい場合は、市役所(つまり国の支援制度)に頼るべきです。
「生活福祉資金貸付制度」と呼ばれる、生活困窮者(=日常生活を送るのが苦しいほど貧しい人)を対象にした融資制度が用意されています。生活福祉資金は、「総合支援資金」、「福祉資金」、「教育支援資金」、「不動産担保型生活資金」の4タイプがあります。
それぞれの内訳や、借入条件については以下の表をご覧下さい。
資金の種類 | 融資上限額 | 金利 | |
---|---|---|---|
総合支援資金 | 生活支援費 | 単身…月15万円以内 2人以上…月20万円以内 |
連帯保証人 あり…無利子 なし…年1.5% |
住宅入居費 | 40万円以内 | ||
一時生活再建費 | 60万円以内 | ||
福祉資金 | 福祉費 | 580万円以内 | |
緊急小口資金 | 10万円以内 | 無利子 | |
教育支援資金 | 教育支援費 | 高校…月3.5万円以内 高専・短大…月6万円以内 大学…月6.5万円以内 (場合によっては各上限額の1.5倍まで貸付可能) |
|
就学支度費 | 50万円以内 | ||
不動産担保型 生活資金 |
不動産担保型 生活資金 |
・土地評価額の70%程度 ・月30万円以内(要保護世帯向けの場合は生活扶助額の1.5倍以内) |
以下のいずれか低い利率 ・年3% ・長期プライムレート(※) |
<参考サイト>:生活福祉資金貸付条件等一覧|厚生労働省
表にもある通り、何の目的で借りるかによって区分分けされています。ただし先ほども述べた通り、利用できる対象は限られています。具体的には、低所得者世帯・高齢者世帯・障害者世帯といった世帯が対象です。
また生活保護と違い、生活福祉資金は返済義務がある点も注意が必要です。生活福祉資金を希望する場合は、お住まいの市役所の窓口で相談しましょう。
<関連記事>:市役所でお金を借りる?生活福祉資金貸付制度とは?
なお、こうした一時的な支援ではなく継続的な支援を必要としている場合は、生活保護の利用を検討しましょう。ただし生活保護は受給条件が厳しく、誰でも利用できる訳ではありません。
こちらも、興味のある方は市役所の窓口で相談して下さい。
<関連記事>:生活保護の金額はどの位?【FP監修】
自力でお金を用意する
友人・家族から借りるのも気が重いし、市役所で借りるのも手続きが面倒くさいという人もいるかもしれません。そんな方は、自力でお金を用意できないか検討しましょう。
自力でお金を用意するにあたって、まず考えるべきは「いつまでにお金を用意する必要があるか」です。というのも即金で5万円用意するか、1か月後に5万円用意するかは難しさが天と地ほど違うためです。
即金で大金を稼ぐ方法は、残念ながらありません。ただし「即日払い」のバイトを終日行えば、その日の内に1万円ほど稼ぐのは難しくないでしょう。
その他、身の回りのブランド品を質屋で売れば、当日中にまとまった金額になる場合もあります。
<関連記事>:即金で5万円・10万円を作るために知っておきたいこと
もう少し時間に余裕があるなら、他にやりようがあります。バイトをするにしても、より時給の高いバイトも探せるでしょう。
外での仕事が難しい人は、自宅での副業といった方法もあります。「ポイ活」で地道にポイントを溜めれば、生活費を多少削れるかもしれません。
<関連記事>:お金がない時の乗り切り方は?
コロナの支援制度を活用する
2020年2月から流行した新型コロナ肺炎の影響で、収入が激減するなど経済的に大きなダメージを受けた家計は多いはずです。こうした家庭に対して、政府はいくつもの支援策を用意しております。
まず給付金(=貰えるお金)についてです。コロナ等で収入が大幅に落ち込み、家賃が払えない家計について「住宅確保給付金」と呼ばれる給付金制度が用意されています。こちら各自治体で給付金額や給付基準が違うため、お近くの市役所でご確認ください。
この他、子育て中の世帯向けに「ひとり親世帯臨時特別給付金」・「小学校休業等対応支援金」といった制度も用意されています。
「ひとり親世帯臨時特別給付金」は児童扶養手当の受給水準にある、ひとり親世帯を対象とした給付金です。「小学校休業等対応支援金」は、小学校などの臨時休校によって休業を余儀なくされ、収入が減った保護者(個人事業主)を対象とした給付金です。
詳しくは、下記をご覧下さい。
<関連記事>:コロナでお金がもらえる?家計が苦しい方への給付金まとめ
次に、コロナ関連で収入が落ち込んだ家庭に対する融資制度を紹介します。先ほど生活福祉資金を紹介しましたが、この内「緊急小口資金」と「総合支援資金(生活支援費)」の2つが融資条件の対象が広がりました。詳しくは、以下をご覧下さい。
緊急小口資金 | 総合支援資金(生活支援費) | |
---|---|---|
対象者 | コロナによる休業で収入が減り、緊急かつ一時的な生計維持のための貸付を必要とする世帯 | コロナによる収入減や失業などで生活が困窮し、日常生活の維持が困難となっている世帯 |
貸付上限額 | ・学校等の休業、個人事業主の特例の場合、20万円以内 ・その他の場合、10万円以内 |
・(2人以上)月20万円以内 ・(単身)月15万円以内 貸付期間:原則3ヶ月以内 |
据置期間(返済猶予期間) | 1年以内 | 1年以内 |
償還期限(返済開始~終了までの期間) | 2年以内 | 10年以内 |
貸付利子・保証人 | 無利子・不要 | 無利子・不要 |
申込先 | 市区町村社会福祉協議会・労働金庫 | 市区町村社会福祉協議会 |
<外部の関連サイト>:生活福祉資金の特例貸付|厚生労働省
金額はそこまで高額ではありませんが、保証人なしで無利子で借入できます。そのほか詳しくは、下記をご覧下さい。
<関連記事>:コロナでお金がない!個人がコロナ関連でお得にお金を借りるには?
法人(個人事業主・企業)がお金を借りるには?資金調達について
ここまで、個人がお金を借りる時の注意点など見てきました。ここからは、法人(個人事業主・企業)がお金を借りる際の注意点や、手法について見ていきます。
(中小なら)代表の個人保証を求められるケース多い
民間・公的機関に関係なく、金融機関の融資で中小企業の社長は、連帯保証人になることを要求されるケースが非常に多いです。金融機関の言い分としては「社長に覚悟を見せてもらうため」としていますが、言うまでもなく融資の保全のためです。
会社として返済できない場合は、問答無用に(連帯保証人である)社長が取り立てを受けることになります。理不尽に感じる方もいるかもですが、こればかりは日本の商慣習として受け入れるしかありません。
なお中小企業の代表が保証人にならなくて済む方法が、2つあります。
一つは、資産余力が十分な担保を差し出すことです。融資分を大幅に上回る担保であれば、保証人なしでも審査に通りやすくなります。
もう一つは、会社の規模・収益力を向上させることです。収益力が十分な会社であれば返済可能性が高いと見なされ、代表の保証人なしでも金融機関の審査に通ります。
<関連記事>:資金調達について元銀行員が解説する記事一覧
日本政策金融公庫
日本政策金融公庫は政府系金融機関の一つで、中小企業への融資も扱っています。融資に保証人を求められる点は日本政策金融公庫も同じですが、創業融資だけは話が別です。
創業融資では保証人を求められないため、起業時の資金調達では真っ先に検討したい選択肢です。政府系金融機関なので審査が遅いイメージがありますが、民間の金融機関よりも早く、申し込みから最短1ヶ月で融資がつきます。
また日本政策金融公庫の融資が付くと、他の金融機関の審査も通りやすくなるというメリットもあります。注意点として、代表者に事故情報があると確実に審査で落ちます。
また事業計画書(ビジネスモデル)の内容が甘いと、審査に落ちやすいです。
<外部の関連サイト>:融資制度一覧から探す | 日本政策金融公庫
銀行融資
便宜上「銀行融資」と言う言葉を使いますが、実際には銀行だけでなく、信託銀行・信用金庫・信用組合の融資も指します。公庫の融資が上限8千万ほどなのに対し、銀行融資は数億の融資も珍しくありません。
また銀行からは融資以外の提案を期待できます。たとえば経営アドバイスだったり、資産運用の提案、相続対策などです。こうした提案は公庫には期待できません。
一方で銀行融資にも、デメリットはあります。先ほども挙げた通り、中小企業への融資では代表の保証人(ないし担保)が必須です。
特に創業時の借入は、まず不可能と考えて下さい。さらに審査にも、相当な時間(軽く1か月以上)は掛かります。
ビジネスローン
ビジネスローンは、法人版の消費者金融と考えるとイメージしやすいかもしれません。中小企業や個人事業主を対象としたビジネスローンは、申し込みから最短即日での借入が可能で、しかも無担保・無保証人で利用できます。
銀行融資が申し込みから融資まで1~2か月掛かることを考えると、そのスピードは歴然ですね。
このように融資スピードは魅力的ですが、ビジネスローンにもデメリットはあります。最大のデメリットは金利で、上限金利は年率18%です。銀行融資の金利は高くても年率3~4%なので、その差は歴然と言えます。
またビジネスローンの融資額は、500万円から800万円が上限です。ですのでビジネスローンの利用は長期借入ではなく、あくまで一時的な資金繰り対策で使うべきです。
<関連記事>:ビジネスローンとは?中小企業がお金を借りるのには
ファクタリング
近年、急速に存在感を高めている資金調達の手法が「ファクタリング」です。ファクタリングとは、自社の持つ売掛金を別の会社(=ファクタリング会社)に売却して、資金を調達する手法です。
借入を増やすことなく資産を現金化できる点も、ファクタリングの魅力と言えます。ただしファクタリングにも、注意すべき点はいくつもあります。
まず売掛金の取引先の信用力が低いと、買取をしてもらえません。次に売掛金の買取にあたって多少の値引きを求められますが、この値引き率(事実上の金利)は取引先によって違います。
中には年率換算で、200%~300%もの手数料を求めてくる会社もあります。実はファクタリング業務は免許が必要ないため、怪しげな会社も多数あり、中にはヤミ金業者までいます。
こうしたヤミ金業者は、買い取った売掛金の取引先が破たんした場合は買戻しを要求する場合もあり、不利な取引を迫ってくるケースもありえます。ファクタリングを行うにあたっては、取引先の業者の選別がより重要になります。
<関連記事>:【図解で分かる】ファクタリングとは?分かりやすく解説
劣後ローン
劣後ローンとは、通常のローンに較べて返済の優先順位が落ちる、法人向けの融資を指します。返済順位が落ちるため、仮に取引先企業が破たんした場合、融資額が戻ってくる可能性は極めて低いです。
このため金融機関にとってリスクの高い融資となりますが、通常の融資に較べて高い金利を設定することが出来ます。
一方の、借入する企業にもメリットがあります。劣後ローンは会計上こそ負債ですが、金融機関からは「資本」と見なされます。このため他の金融機関から、追加融資が受けやすくなるのです。
また劣後ローンは返済期間が長いので、資金繰りも楽になります。こうした劣後ローン(ないし永久劣後ローン)は中小企業よりも、むしろ大企業向けです。
ただ政府はコロナ禍で、政府系金融機関を通じて中小企業へも、こうした劣後ローンでの融資(という名の経営支援)を検討しています。
<関連記事>:【図解で分かる】永久劣後ローンとは?わかりやすく解説
シンジケートローン
「シンジケートローン」とは、複数の銀行が連携し、1つの契約に基づいて同一条件で行われる法人融資の一種です。企業から融資を受ける際、銀行との交渉や融資事務のやりとりは相当な手間になります。
一行との取引であれば問題ないのでしょうが、取引する銀行が複数になると企業の手間も大変なものになります。こうした手間を省くために、銀行団の中でも幹事銀行(アレンジャー)が取りまとめ役となって、企業と直接交渉をするのです。
金融機関にとっても、通常であれば取引できないような大企業であっても、シンジケートローンに参加することで取引できる機会を与えられることになり、メリットがあります。なお上の説明からも分かる通り、シンジケートローンは大企業向けの資金調達の手法と言えます。
<関連記事>:【図解で分かる】シンジケートローンとは?分かりやすく解説
LBOファイナンス
「LBOファイナンス」とは、企業の買収の際に別会社を用意し、買収資金の大部分を別会社が金融機関からの融資で調達する手法です。このスキームが買収側企業にとって魅力的な点は、少ない自己資本で会社を買収できる点です。
一見すると、買収側企業が買収資金を借入した上で企業買収をするのと、同じ話に見えます。ですがLBOファイナンスの場合、買収資金の大半を「ノンリコースローン」で借入するため、仮に買収先企業の経営が破たんしても買収側企業の損失は、出資した分だけに限定されます。
買収する側からすると良いことづくめの話に見えますが、問題点もあります。まずノンリコースローンを提供する金融機関からすると、買収先企業が破たんした場合は融資額の相当分を回収できないため、かなりのリスクを負うことになります。
ノンリコースローンを扱える金融機関は限られてきますし、何より買収先企業の業種や収益見通しは何より大事です。たとえばバイオ企業は開発した創薬が当たれば(いわゆるブロックバスター)途方もない利益を稼げますが、成功確率は極めて低いです。
こうした安定した収益の見込めない会社は、LBOファイナンスの買収候補として適していません。
<関連記事>:【図解で分かる】LBOファイナンスとは?分かりやすく解説
専門家が選ぶ!お金を借りるのに、おすすめの会社は?
上記では、個人向けローン商品の選び方を見てきました。ここからは、タイプ別のローン商品のオススメを紹介します。
即日でお金を借りる!おすすめの5社
プロミス
金利(年率) | 借入上限額 | ネット完結取引 |
4.5%~17.8% | 500万円 | 完全対応 |
SMBCグループのプロミスです。最大の売りは、即日融資に強いことです。
申し込みから最短1時間での融資が可能で、曜日に関係なく遅い時間まで対応してもらえます。契約機まで行きたくない人は、Web完結(受け取りなし)でのキャッシングも可能です。
メールアドレス登録とWeb明細利用の登録をすれば、初回契約に限り、30日間の無利息サービスも受けられます。即日で借りたい人、家族に内緒で借りたい人にオススメの会社です。


金利(年率) | 借入上限額 | ネット完結取引 |
3.0%~18.0% | 800万円 | 完全対応 |
SMBCグループのSMBCモビットです。最大の売りは、「Web完結申込」なら勤務先への電話連絡をなしに出来る点です。
さらに、ローンカードの受け取りもなしでキャッシングできるので、周囲に内緒でキャッシングしやすいのも利点です。ただし「Web完結申込」は、三井住友銀行・三菱UFJ銀行・ゆうちょ銀行・みずほ銀行のどれかを口座振替にする必要があります。
また即日融資の便利さは、プロミスに較べて少し見劣りします。とはいえ、借入先として2番目にオススメできる会社です。※:申込の曜日、時間帯によっては翌日以降の取扱となる場合があります


金利(年率) | 借入上限額 | ネット完結取引 |
3.0%~18.0% | 800万円 | 一部対応 |
三菱UFJフィナンシャル・グループのアコムです。「初めてのアコム」のフレーズを、一度は耳にした方も多いはずです。
何と言っても知名度が抜群で、売上ランキングで見れば業界No.1です。スタッフの丁寧な対応は定評があり、口コミでも多くの方が高評価を与えています。


金利(年率) | 借入上限額 | ネット完結取引 |
4.5%~18.0% | 500万円 | 完全対応 |
総合第4位は、新生銀行グループの消費者金融レイクALSAです。完全カードレス(Web完結)にも対応し、新生銀行の口座を持たなくても利用可能です。
21時(日曜日は18時)までのご契約手続き完了(審査・必要書類の確認含む)で、その日のうちのお借入も可能です(一部金融機関および、メンテナンス時間等を除きます)。
-
・下記のいずれかの無利息の特典あり(レイクALSAを初めてご契約いただいた方が対象)
→Webで申し込むと60日間特典(契約額1万円~200万円まで)
→お借入れ額5万円まで180日間特典(契約額1万円~200万円まで)
→上記の2つ以外は30日間特典
※「60日間特典」、「5万円まで180日間特典」、「30日間特典」の併用はできません。
※特典期間経過後は通常金利適用
※初回契約翌日から特典期間が開始
※Web以外で申込された方は60日間特典を選べません
※ご契約額が200万超えの方は30日特典のみになります


金利(年率) | 借入上限額 | ネット完結取引 |
3.0%~18.0% | 800万円 | 完全対応 | サービスポイント | 審査時間 | キャッシングまで |
30日間の無利息キャンペーン | 最短30分 | 最短即日 |
総合第5位はテレビCMでもご存じ、上場会社の消費者金融アイフルです。契約時に「カードレス」を選択し、「口座振替」を設定するとローンカードの受け取りなしで、キャッシングが可能です(完全Web完結)。
来店不要で即日融資を受けたい人は平日13時過ぎの申し込み、契約機まで行ける人は(曜日関係なく)20時の申し込み完了で即日融資に対応できます。
少し低い金利で借りたい!おすすめ銀行カードローン
オリックス銀行カードローン
金利(年率) | 借入限度額 | 収入証明書 |
1.7%~17.8% | 最高800万円(10万円単位) | 限度額が50万円超の場合 |
オリックス銀行カードローンも、口座開設なしで申し込みが可能です。オリックス銀行以外のいつも使っている銀行口座を、借入・返済用口座として利用できます。
また金利に関しても、下限金利は業界トップクラスの低さで、大口の借り入れに有利です。上限金利は17.8%と消費者金融並みですが、借入金額を増やせば、大幅に金利を下げる事も可能です。


金利(年率) | 借入限度額 | 収入証明書 |
年1.8%~14.6% | 最高500万円(10万円単位) | 限度額が50万円超の場合 |
三菱UFJ銀行が提供するカードローン「バンクイック」は、金利の低さが魅力です。年1.8%~14.6%というのは、銀行カードローンの中でも低い水準となっています。
契約まではスマホで完結できますが、ローンカードをテレビ窓口か郵送で受け取る必要があります。なおテレビ窓口でのカード受取には、運転免許証が必要です。忘れずに持参しましょう。


金利(年率) | 借入限度額 | 収入証明書 |
年1.7%~14.8% | 最高800万円 | 限度額が50万円超の場合 |
千葉銀行カードローンは金利が銀行カードローンの中でも平均的な低さに加えて、来店不要での申し込み・契約・借入が可能です。
店舗まで行かずに借入したい方、すでに千葉銀の口座を持っている方にはオススメのカードローンです。デメリットは(口座を持ってない人は)口座開設が必要なこと、お住まいか勤務地が関東圏である必要なことです。


金利(年率) | 借入限度額 | 収入証明書 |
1.5%~14.6% | 最高1000万円(10万円単位) | 限度額が50万円超の場合 |
横浜銀行カードローンは、神奈川・東京などの一部地域に居住・通勤している人のみ申し込めます。借入限度額が最大1000万円と、銀行カードローンの中でも高めになっています。
下限金利も低く、大口の借入に強いのが特徴です。なお横浜銀行の口座がなくても申し込めますが、契約までに口座開設をする必要があります。
(※ランキングは当社調べ)