銀行カードローンの利用を希望する方で、「カードローンの申し込みに時間を掛けたくない」という人は多いと思います。とはいえ多くの銀行ではカードローンを申し込むために、店舗や自動契約機に行ったり、郵送の手続きをしたりする必要があります。
ですが「住信SBIネット銀行カードローン」なら、申し込みや借入などのほとんどの手続きをネットで済ませられます。今回は住信SBIネット銀行カードローン(以下、「SBIネット銀行カードローン」)の基本情報や、申し込み方法を紹介します。
目次
住信SBIネット銀行カードローンのキホン情報
借入条件
金利(年率) | 借入限度額 | 即日融資 |
1.59%~14.79% | 10~1200万円 | 一部対応 |
上限金利は14.79%と、銀行カードローンの中ではやや高めな水準の金利です。一方、最大の借入限度額は1,200万円と、少し高めです。
SBIネット銀行カードローンにはコースが二種類あり、コースに応じて金利や借入限度額が変わってきます。どちらのコースを適用するかは審査時に銀行側が決めるため、利用者はコースを選べません。
これらコースの内容は後ほど、詳しく説明します。
<関連記事>:【利用者が投稿】住信SBIネット銀行カードローンの口コミ一覧
申し込み条件
SBIネット銀行カードローンの申し込みでは、以下の4つの条件を全て満たす必要があります。
SBIネット銀行カードローンの申し込み条件 |
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ここでいう「安定継続した収入がある人」の目安は、週3以上働いていて定期的な収入がある人です。不定期で働く人や週の勤務日数が少ない人は、審査に通りづらいでしょう。
またSBIネット銀行カードローンを利用するためには、住信SBIネット銀行の口座が必須です。申し込み時点で銀行口座を持っていない人は、申し込みと同時に口座開設もして下さい。
申し込みの手順は後ほど、詳しく説明します。
プレミアムコースとスタンダードコース
先ほども述べた通りSBIネット銀行カードローンでは、コースの種類によって金利や利用限度額が異なります。コースは「プレミアムコース」と「スタンダードコース」があり、以下の表で金利や利用限度額をまとめました。
プレミアムコース | スタンダードコース | |
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金利(年率) | 1.59%~7.99% | 8.99%~14.79% |
利用限度額 | 10万円~1,200万円 | 10万円~300万円 |
スタンダードの上限金利は年率14.79%ですが、プレミアムは年率7.99%と約7%も金利差があります。またスタンダードの最大の限度額が300万円なのに対し、プレミアムは1,200万円と大きな差があります。
この違いを見て「金利が低くて大きな額で借入できる、プレミアムコースを利用しよう」と、考える人もいるかもしれません。ですが先ほど説明した通り、コースの選択権は銀行の審査担当者にあります。
誰もがプレミアムコースの金利で借入できる訳ではない点、ご注意下さい。なおどちらのコースに選ばれても、初回借入では50万円ほどの契約額になるため、上限金利が適用されるケースが多いです。
適用金利について
先ほど2つのコースで、適用される金利帯が違うことを説明しました。さらにカードローンの契約額によっても、適用金利が違います。
以下の表は、2つのコースごとの契約額に応じた金利帯を示しています。
<適用金利>
契約額 | プレミアムコース | スタンダードコース |
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10万円~100万円 | 7.99% | 14.79% |
10万円超~200万円 | 6.39%~6.99% | 11.99% |
200万円超~300万円 | 5.29%~5.99% | 8.99% |
300万円超~500万円 | 4.99% | なし |
500万円超~700万円 | 3.99% | なし |
700万円超~900万円 | 2.99% | なし |
900万円超~1,000万円 | 2.49% | なし |
1,000万円超~1,100万円 | 2.39% | なし |
1,100万円超~1,200万円 | 1.59% | なし |
表の通り、契約額が増えるほど適用金利が下がる傾向にあります。これはSBIネット銀行カードローンだけでなく、どのカードローンでも契約額が増えると金利が下がります。
スタンダードコースで300万円超の契約額の記載がないのは、スタンダードコースの限度額が最大でも300万円までのためです。なおプレミアムコースで1100万円超の契約額なら、適用金利1.59%が適用されます。
ただし、これだけ高額の契約額となると審査も相当厳しいため、利用できるのは(かなり高収入の)一部の利用者に限られます。
<関連記事>:カードローン金利の仕組みを解説!金利を下げるには?
金利引き下げ特典
SBIネット銀行カードローンでは一定条件を満たした人に向けて、特典として適用金利の引き下げを行っています。以下の表では、特典を受けるための条件を紹介します。
内容 | 金利引き下げ率 | |
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条件1 | ミライノカード(JCB)の引き落とし口座をSBIネット銀行の口座に設定している人 | 年0.1% |
条件2 | SBI証券口座保有登録済み、またはSBIネット銀行の住宅ローン残高がある人 | 年0.5% |
条件3 | 条件1と2の両方を満たしている人 | 年0.6% |
条件1にある「ミライノカード」とは、SBIネット銀行が提供しているクレジットカードです。ミライノカードを持っている人はその引き落とし口座をSBIネット銀行にすれば、金利を年率0.1%引き下げられます。
条件2をいずれかを満たしていれば、年率0.5%も金利を引き下げられます(どちらを満たした場合であっても、年率0.5%の金利引き下げ)。つまり条件1と2をどちらも満たせば、年率0.6%もの金利が引き下げられます。
とはいえ直ぐに金利が引き下げられる訳ではなく、申し込み者の状況によって金利の引き下げ特典が適用される時期は変わります。詳しくはSBIネット銀行カードローンのHPを、見て下さい。
<関連記事>:無利息期間のあるカードローンの選び方
住信SBIネット銀行カードローンの申込・審査方法は?
申し込み方法
SBIネット銀行カードローンの申し込みは、ネット(PC・スマホ)からしか出来ません。SBIネット銀行は実店舗がなく、全ての手続きがネット上で行われるためです。
このカードローンの申し込みから借入までの流れは、以下の通りです。
SBIネット銀行カードローンの申し込みから借入までの流れ |
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申し込みは、SBIネット銀行カードローンのHPで出来ます。この時点で口座がない人は、申し込みページにある「口座開設してお申込み」ボタンから申し込んで下さい。
カードローンの申し込み後は仮審査があり、ここで「プレミアムコース」か「スタンダードコース」のどちらかに選ばれます。仮審査結果の連絡で選ばれたコースを確認し、必要書類をWEB上からアップロードして下さい(FAXでもOK)。
書類の提出後は本審査・在籍確認が行われ、この審査に通ると「カードローン口座開設完了」のメールが届きます。WEBサイトにてメールの受け取りの確認をすれば、契約は完了し借入が出来ます。
なお申し込み時に口座を開設した人は、キャッシュカードが届くまで借入出来ません。キャッシュカードは一週間ほどで、本人限定受け取り郵便で届きます。
本人限定受け取り郵便とは本人しか受け取れない郵便で、受け取り時には顔写真付きの本人確認書類が必要です。
必要書類
必要書類としては(1)本人確認書類と、(2)収入証明書類(50万円を超える契約額の人のみ)を用意して下さい。本人確認書類では、以下のいずれか1点のコピーを提出して下さい。
SBIネット銀行カードローンの本人確認書類 |
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なお提出前には書類に記載されている「名前」「生年月日」「現住所」が、申し込んだ内容と異なってないか確認しましょう。仮審査後にメールで提示される額(これを仮審査承認額という)が50万円を上回る人は、収入証明書類も必要です。
収入証明書類は以下のいずれか1点のコピーを、提出して下さい。
SBIネット銀行カードローンの収入証明書類 |
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審査について
審査には(1)仮審査と、(2)本審査があります。仮審査は「スコアリング評価」でコンピューターによって、申し込み者の各項目が点数化されます。
この時点で銀行が求める基準の点数を満たしていない人は、審査に落とされます。また仮審査では信用情報機関にもアクセスするため、事故情報がある方は審査では落とされるでしょう。
仮審査に通ると銀行から承認された契約額(=仮審査での承認額)とコース内容の連絡が届くので、必要書類を提出します。仮審査の手続きが終われば、次は本審査です。
本審査では審査担当者が仮審査での審査(申し込み)内容を目視チェックし、虚偽の内容でないかを確認します。また審査の一環として、以下で述べるような「在籍確認」もあります。
在籍確認
在籍確認とは、申し込み者が申告した勤め先に電話で連絡して、会社に在籍しているか確認する手続きです。この手続きは審査担当者の個人名で行われるため、カードローンについて同僚や上司に知られません。
個人名での電話が困る人は希望すれば、「SBIネット銀行」名で電話してもらうのも可能です。なお休職・長期不在だと、申し込みは取り下げられます。
在籍確認に問題がなければ、審査は完了です。
<関連記事>:在籍確認なしのカードローンは?各社に問い合わせた結果を紹介
住信SBIネット銀行カードローンの借入・返済方法は?
借入方法
SBIネット銀行カードローンの借入方法は、以下の3通りです。
SBIネット銀行カードローンの借入方法 |
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SBIネット銀行カードローンならネットやスマホアプリから、24時間いつでも借入が可能です(手数料無料)。借入の度にATMに行く手間が省ければ、時間の節約にもなりますね。
なお提携ATMからの引き出しで借入する場合には、キャッシュカードが必要です。提携している銀行は、セブン銀行・イオン銀行・ローソン銀行・E-netのATMで、手数料は無料です。
返済について
月々の返済は、毎月の5日(休業日の場合は翌営業日)に行われます。返済方法は住信SBIネット銀行の口座からの、自動引き落としのみになります。
返済金額は月末時点の借入残高に応じて、決定されます。以下は、残高に応じた返済額を紹介した表です。
前月末時点の貸越残高 | 返済額 |
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2,000円以下の場合 | 前月末時点の貸越残高 |
2,000円超10万円以下 | 2,000円 |
10万円超20万円以下 | 4,000円 |
20万円超40万円以下 | 6,000円 |
40万円超60万円以下 | 8,000円 |
60万円超80万円以下 | 11,000円 |
80万円超100万円以下 | 15,000円 |
100万円超150万円以下 | 20,000円 |
150万円超300万円以下 | 25,000円 |
300万円超400万円以下 | 30,000円 |
400万円超500万円以下 | 40,000円 |
500万円超600万円以下 | 50,000円 |
600万円超700万円以下 | 60,000円 |
700万円超800万円以下 | 70,000円 |
800万円超900万円以下 | 75,000円 |
900万円超 | 80,000円 |
当たり前ですが借入残高が多いほど、返済額も大きくなります。月々の返済では残高に応じた返済額以上の金額を毎月5日までに、SBIネット銀行の口座に入金して下さい。
月々の返済が遅れてしまった、または遅れそうな人は、銀行のHPでお問い合わせフォームから入金予定日を入力する必要があります。
繰り上げ返済と一括返済について
SBIネット銀行カードローンでは月々の返済以外に、「繰り上げ返済」や一括返済も可能です。繰り上げ返済とは月々に支払う最低返済額以上の金額を繰り上げて支払う方法で、繰り上げた分は元金の支払いに充てられます。
そのため将来払うはずだった利息を減らし、返済負担を軽減出来ます。この繰り上げ返済の手続きは、SBIネット銀行カードローンのWEBサイトやATMから行えます。
一方の一括返済とは文字通り、返済総額を一括で支払う方法で、将来払うはずだった利息を大幅に減らせます。この手続きは、SBIネット銀行カードローンのWEBサイトから行えます。
<関連記事>:消費者金融・カードローンの一括返済で気を付けるべきこと
住信SBIネット銀行カードローンの魅力やメリットは?
ここまで、住信SBIネット銀行カードローンの基本情報をくわしく見てきました。ここからは、SBIネット銀行の魅力やメリットを紹介します。
ネットで取引を完了できる
SBIネット銀行カードローンでは、ネットで申し込みから借入まで完了できます。ネットで手続きを完結できる銀行カードローンは、少ないです。
24時間いつでも借入が出来ますし銀行やATMに行く必要がないので、便利なカードローンです。
借入が家族にバレにくい
借入が家族にバレにくい点も、SBIネット銀行カードローンのメリットの一つです。ネットで申し込みの手続きを済ませれば、自宅に郵送物は届きません。
ただし申し込みと同時に口座も開設する人は、口座開設に関する郵送物(キャッシュカードなど)が家に届きます。
金利が低い
先ほども述べた通り、SBIネット銀行カードローンにはプレミアムコースとスタンダードコースがあります。プレミアムコースが適用されれば、かなり低い金利で借入できるでしょう(金利は年率1.59%~7.99%)。
初回契約は上限金利での借入になるケースが多いですが、それでも年率7.99%なので他のカードローンに較べて格段の低さです。
<関連記事>:【低金利で選ぶ】カードローン上位15社を比較!
金利が引き下げ特典あり
上でも説明した通りSBIネット銀行カードローンでは条件を満たせば、最大で年率0.6%も金利を下げられます。条件はそれぞれありますが、証券口座の登録だけで金利は0.5%も引き下げが可能です。
年0.5%の金利差なら、借入期間が長ければ利息も大きな違いになります。少しでも低い金利で借入したい方は、金利の引き下げ特典を受けるのも良いでしょう。
住信SBIネット銀行カードローンを利用する上での注意点は?
口座開設が必要
SBIネット銀行カードローンの利用では口座開設が必須で、口座を持っていない人は借入まで時間が掛かります。口座がない人は申し込み時に、申し込みページの「口座開設してお申し込み」のボタンから申し込んでください。
郵送で届くキャッシュカードの受け取りもあるので、口座開設から借り入れまで大体2週間ほど掛かります。なお口座開設は郵送でも出来ますが、かなり時間が掛かります。
即日融資に対応していない
2018年から銀行は借入希望者の反社チェック(=反社会勢力でないかの確認)を実施しており、これに時間が掛かるため即日融資に対応していません。そのためSBIネット銀行の口座を持っていても、借入まで最短でも3日ほど掛かるでしょう。
さらに口座を持っていない人は借入まで、1~2週間ほど待つ必要あります。
<関連記事>:即日融資ランキングを解説!どのカードローンが選べばよい?
ネットからしか申し込めない
SBIネット銀行カードローンでは、ネットから申し込む方法しかありません。ネットで手続きが完了するのは一見便利に思えますが、インターネットが不得意な人もいます。
そうした人や相談しながら申し込みをしたい人には、SBI銀行カードローンはオススメしません。
<関連記事>:無人契約機でお金を借りる!おすすめの消費者金融は?
返済方法が自動引き落としのみ
SBIネット銀行カードローンの返済方法は、自動引き落とし(口座振替)のみです。このように返済方法を口座振替に限定しているのは、銀行カードローンでは一般的です。
とはいえ自動引き落としのみだと、返済に融通が利かなくて不便と感じる方が多いでしょう。口座振替でない返済方法を選択したい方は、複数の返済方法を用意しているバンクイックか、大手の消費者金融を選ぶとよいでしょう。
一日遅れただけで借入が出来ない
SBIネット銀行カードローンでは一日でも返済が遅れると、新規の借入が出来なくなります。一般的にカードローンでは返済に遅れると遅延損害金(=返済遅れで発生する延滞料)は発生しますが、借入が出来なくなるカードローンは珍しいです 。
なお返済に遅れるか遅れそうな場合は、HPのお問い合わせフォームに入金予定日の記入が必須です。
<関連記事>:遅延損害金とは?分かりやすく解説!
金利が高めになるケースが多い
SBIネット銀行カードローンでは、金利が高めな点もデメリットの一つです。スタンダードコースで借入した場合、上限金利は14.79%と銀行カードローンにしては金利がやや高めです。
とはいえ「プレミアムコースに選ばれれば良い」と、考える人もいるでしょう。ですがプレミアムコースが選ばれる人はごく一部で、ほとんどの人がスダンダードコースとなるでしょう。
<関連記事>:銀行カードローンのデメリット(危険性)とは?
以上、住信SBIネット銀行カードローンについて、詳しく説明しました。申し込み・借入などの手続きをネットで済ませたい方は、住信SBIネット銀行カードローンを利用するのも良いかもしれません。
またプレミアムコースの金利が上限でも7.99%なので、少しでも低金利で借りたい方には魅力的なカードローンと言えます。その一方でプレミアムコースに選ばれるのは一部の方のみであること、返済に1日でも遅れると新規借入ができないなど、デメリットもあります。
申し込みにあたっては、こうした点も検討材料に入れるとよいでしょう。
この記事のまとめ |
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